当記事では、楽曲のテンポ(速さ)を表示する3つの方法とその決め方についてわかりやすく解説していきたいと思います。
なお、本記事は、作曲の知識について解説した記事のLesson17に該当します。
Lesson1から順にお読みいただくことでより効果的に内容を理解していただけますので、検索から当記事に来られた方はもしよろしければ以下からお読みくださいませ。
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今までは、音符などの長さを「拍」という単位で紹介してきましたが、1拍の長さが時計の秒針でいうところの何秒にあたるのかは楽曲によって違い、それによって曲の速さが決められています。
それらを表記する3つの方法と作曲の際のテンポの決め方について以下に解説していきます。
テンポを表示する方法1 BPM
ポピュラーミュージックなどに多く用いられるテンポの表記方法として、BPMが存在します。
上記のように、楽曲の始めなど、そのテンポが始まる位置に、小節の上に表記されます。
BPMとは、Beat Per Minutesの略で、1分間に四分音符が何拍入るかを表しています。
BPM92の場合は、1分間で四分音符を92回打つ速さということになります。
BPMが60なら時計の秒針と同じ店舗になります。
テンポを表示する方法2 メトロノーム記号
クラシックからポピュラーミュージックまで幅広く用いられる方法に、メトロノーム記号があります。
メトロノーム記号は、上記画像のように「とある音符」=数字 という表記になります。
その数字は、とある音符が1分間に何回打たれるかを意味しており、その表記されている音符が四分音符であれば、BPMと同じ意味になります。
もちろん八分音符や二分音符を基準に表記されることもあります。
テンポを表示する方法3 速度標語
クラシックなどでよく使われる速度の表示方法で、「速度標語」というものがあります。
この表記により、演奏者などにその楽曲がどれくらいのテンポ感なのかを感覚的に伝えることができます。
ただしこれだけでは具体的にどれくらいのBPMなのかはっきりしないため、親切で隣にメトロノーム記号を配置するケースもあります。
以下に、速度標語の一覧及び読み方、意味、目安のBPMについて紹介しておきます。
上記以外の速度標語もありますし、目安のBPMはあくまでも目安なので、必ずその範囲内に入っているというわけではありません。
トリビアですが、上記の速度記号はイタリア語であり、イタリアでは音楽だけでなく日常でも使われている言葉らしいです。
例えばレストランなどで急いでほしい時は「Vivace!」といったら通じるようです。
テンポの決め方
作曲の際のテンポの決め方について紹介しておきます。
まず、自分が作曲する楽曲がどんな雰囲気なのか考えます。
アップテンポな曲なのか、ゆったりとしたバラードなのか、といったところです。
ボーカロイドやAdo、Yoasobiさんなどの楽曲で速いものはBPM170や、200を超えるものも多いです。
一方でスローな演歌やバラードであれば70~90の間に収まっていることが多いです。
また、八分音符ベースなのか十六分音符ベースなのか、といった点も考慮します。
同じBPMでも細かい音符がベースとなっているとより早く感じます。
以下をおおよその目安にテンポを決めていただければと思います。
- BPM ~90
比較的ゆったりとしたバラードや演歌に多いです。森山直太朗さんのさくらはおおよそBPM72です。
- BPM90~110
ミドルテンポといえばこのあたりです。具体的な曲名でいえばあいみょんさんのマリーゴールドや、スピッツのチェリー、SMAPの世界に一つだけの花など、特に速いイメージでも遅いイメージでもない楽曲がこのあたりに入ります。
- BPM110~150
メジャーアイドルソングなど、アップテンポで元気が出るような楽曲はこのあたりのテンポであることが多いです。
- BPM150~200
かなりアップテンポで激しい楽曲に多いです。ボーカロイドやYoasobiさんなど、急速な楽曲の多いイメージのミュージシャンはこのあたりのものが多いです。
- BPM200~
かなり激しい曲に限られます、まくしたてるようなボカロ楽曲などに時々見られるテンポです。
上述したように、BPMは100前後が「平均」の領域です。激しい楽曲に携わっていると「スピード狂」になりがちなので、特に他の人に楽曲を提供する際は気を付けましょう。
まとめ
本記事では、楽曲のBPMなどのテンポのついて表記法や決め方について説明してきました。
- テンポの表記には、BPM、メトロノーム記号、速度標語の3通りがある
- テンポを決める際は曲のジャンルやテンポ感をもとに決めていく
- ポピュラーミュージックにおいてBPMは100くらいが平均である
- 他の方に楽曲を提供する際はスピード狂に注意
また、「ベーシックコース」に該当する記事につきましては、コメントも受け付けておりますので、意見や質問、分かりにくい箇所などございましたら書き込んでいただければと思います。
なるべく早い段階でお返事します。
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