異名同音とは?わかりやすく解説&イタリア語英語日本語ドイツ語の一覧も!

 本記事では、異名同音について解説していきます。

作曲家、歌い手、演奏家など、すべての音楽に携わる方は、異名同音への理解が必須となります。

 その理由は、異名同音についての整理ができていないと、楽譜を読む際にごっちゃになって混乱してしまう可能性があるからです。

 本記事は、作曲の知識について解説した記事のLesson6に該当します。

Lesson1から順にお読みいただくことでより効果的に内容を理解していただけますので、もしよろしければ以下からお読みくださいませ。

音楽理論やコードについて勉強するメリットと方法は?

 

 また、特にこの記事の内容を理解していただくためには、ピアノの黒鍵を含んだ音名について理解している必要があるため、自信のない方は以下から確認してください。

音名(イタリア語、英語、日本語、ドイツ語)にシャープフラットがついたもの

それでは異名同音について解説していきます。

異名同音とは?

 以前の記事で、黒鍵も含んだ音の名前、つまりイタリア語でいうシ#や♭がついた場合の音名について解説しましたが、その際気付かれた方もいらっしゃるかと思います。

 上記画像で、白鍵1を半音上げると黒鍵1になりますし、白鍵2を半音下げても黒鍵1になります。

そして、それぞれは基準となる音が違う分音名は異なりますが、結局は同じ音を示しています。

白鍵3を基準に半音上げた音は、白鍵4と同じ音ですが、音名は異なります。

このように、名前は異なるが同じ音のことを、「異名同音」といいます。

基準となる白鍵が7種類で、それぞれに半音下げたもの、半音上げたものの音名があるので、音名は全部で21種類あることになりますが、実際音の数は白鍵と黒鍵を含めて12なので、9つは被っているということになります。

 さらに、とある白鍵を基準にして、「半音上げた音」や「半音下げた音」にはすべて異名同音が存在します。

具体的には

  • 白鍵1の半音上=白鍵2の半音下=黒鍵1
  • 白鍵2の半音上=白鍵3の半音下=黒鍵2
  • 白鍵3=白鍵4の半音下
  • 白鍵3の半音上=白鍵4
  • 白鍵4の半音上=白鍵5の半音下=黒鍵3
  • 白鍵5の半音上=白鍵6の半音下=黒鍵4
  • 白鍵6の半音上=白鍵7の半音下=黒鍵5
  • 白鍵7=白鍵1(鍵盤の繰り返しの次のパターンのもの)の半音下
  • 白鍵7の半音上=白鍵1(鍵盤の繰り返しの次のパターンのもの)

異名同音について、イタリア語、英語、日本語、ドイツ語ですべてについて分かりやすく解説していきます。

イタリア語での異名同音一覧

イタリア語での異名同音一覧は以下のようになります。

  • ド#=レ♭
  • レ#=ミ♭
  • ミ=ファ♭
  • ミ#=ファ
  • ファ#=ソ♭
  • ソ#= ラ♭
  • ラ#=シ♭
  • シ=ド♭
  • シ#=ド

アマチュアの方との楽曲に関するコミュニケーションにおいて、イタリア語での異名同音の理解は必須となっておりますので、すべての音楽活動に携わる方は理解しておいてください。

英語での異名同音一覧

英語での異名同音一覧は以下のようになります。

  • C#=D♭
  • D#=E♭
  • E=F♭
  • E#=F
  • F#=G♭
  • G#= A♭
  • A#=B♭
  • B=C♭
  • B#=C

英語での異名同音は特にコードを学ぶ際混乱を生じないために必要ですので、作曲編曲の他、ギターウクレレなどのコード楽器演奏に携わる方は必ず理解しておいてください。

日本語での異名同音一覧

日本語での異名同音一覧は以下のようになります。

  • 嬰ハ=変ニ
  • 嬰ニ=変ホ
  • ホ=変ヘ
  • 嬰ホ=ヘ
  • 嬰ヘ=変ト
  • 嬰ト= 変イ
  • 嬰イ=変ロ
  • ロ=変ハ
  • 嬰ロ=ハ

 複雑なクラシックの楽曲などでその曲のキーについて把握する場合日本語での異名同音の理解が必要となる場合があります。また、音大を受験される方は必須の知識となりますので、必要な方は覚えておいてください。

ドイツ語での異名同音一覧

ドイツ語での異名同音一覧は以下のようになります。

  • Cis=Des
  • Dis=Es
  • E=Fes
  • Eis=F
  • Fis=Ges
  • Gis= As
  • Ais=B
  • H=Ces
  • His=C

オーケストラや吹奏楽の演奏、指揮に携わる方や音大を受験される方はドイツ語での異名同音の理解が必要となりますので必要な方は覚えておいてください。

まとめ

 本記事では、異名同音について解説してきました。

イタリア語、英語、日本語、ドイツ語についてすべて解説しましたので、読者様の活動に合わせて必要な部分をしっかり理解していただければと思います。

 それぞれに示した一覧は、暗記するのではなく、できればピアノの鍵盤で基準となる音の半音上や半音下などの音を把握しつつ、実際に同じ音であることを確認していただくとより理解が深まるかと思います。

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