本記事より音階(スケール)についての解説を数記事行い、ベーシックコースを修了していきたいと思います。
今後コード理論などを学習していく際、様々なスケールについて理解していないとその習得が困難になります。
そこで、本記事では数あるスケールの中でも最も基礎でありかつ最も多く楽曲に使用されているメジャースケールについて、12キーすべてを把握できる方法を解説していきたいと思います。
こちらは、作編曲に関する知識のLESSON26に該当する記事です。
LESSON1から順に学んでいただくとより効果的に理解ができますので、検索などで来られた方はよろしければこちらの記事からお読みいただければと思います。
また、当記事の内容を理解していただくには、五線譜の基本、臨時記号、調号についてあらかじめ理解していただく必要がありますので、不安な方はリンクをクリックしてご覧ください。
メジャースケールとは?
メジャースケールとは、上述したように数あるスケールの中で最もよく使われ基本となるスケールです。
まずはメジャースケールの響きをを聴いていただきましょう。
こちらは、Cメジャースケールという最も基本的なメジャースケールです。
とても明るい響きのスケールに感じられたかと思います。
メジャースケールは、すべてで12個ありますが、いずれも上記のようなとても明るい響きを持っています。
メジャースケールの覚え方は?
メジャースケールは、全部で12個あるため、一度に頭にたたき込もうとしても大変ですし、すぐに忘れてしまいます。
メジャースケールには、構成のルールがありますので、そのルールを把握していただき、ルールに基づいて自身であらゆるメジャースケールを導き出せるようになっていただくことが、遠回りなように見えて最も確実なメジャースケールの覚え方となります。
上記は、Cメジャースケールの楽譜となります。
Cメジャースケールは、Cからはじまるメジャースケールのことです。
Cメジャースケルは、C(ド)から始まって、ドレミファソラシドと1オクターブ上まで階段状に音を並べて行ったスケールとなります。
そして、上記画像で示したように、Cメジャースケールの隣り合った音どうしの音程は、左から順に
全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音の順番になっています。(全音とは長2度、半音とは短2度の音程です)
これはとても大切なので、「ぜぜはぜぜぜは」と覚えておいてください。当ページではこの全音半音の並びを以下「全音半音ルール」と表現します。
スケールの始まりの音を「主音」といいますが、ピアノの鍵盤にある7つの白鍵及び5つの黒鍵にあたる音はいずれも主音になりえます。そのため、メジャースケールは全部で12あります。
そして、いずれのスケールも、上記で示した全音半音ルールが当てはまります。
そして、Cメジャースケール以外のメジャースケールは、ただ音符を並べただけでは全音半音ルールに適合しないので、必要な個所に臨時記号をつけて対応します。
逆に言えば、Cメジャースールは、臨時記号をつけずにただ順番に音を並べるだけで全音半音ルールに適合する最もシンプルなメジャースケールということになります。
以下に、代表としてGメジャースケールとE♭メジャースケールを導き出す方法を解説します。
Gメジャースケールを把握してみよう
各メジャースケールの把握手順は、
- 主音となる音を楽譜に記入
- 主音から1オクターブ上までの音を階段状に楽譜に記入
- 全音半音ルールに適合しているかチェック(Cメジャー以外はどこかが不適合なので不適合個所をチェック)
- 全音半音ルールに合うように臨時記号を付ける
という形になります。
ではGメジャースケールで見ていきましょう。
上記のようにGメジャースケールの主音であるG(ソ)の音を記入します。
音を階段状に1オクターブ上まで並べます。Gメジャースケールの場合はソラシドレミファソと並べます。
全音半音ルールに適合しているかチェックします。
×を付けた6番目と7番目の音は、全音である必要がありますが半音になっています。
×を付けた7番目と8番目の音は半音である必要がありますが全音になっています。
これらを満たすために、7番目の音にシャープを付けます。
すると、上記画像のように全音半音ルールに適合しました。
Gメジャースケールは、7番目のファの音にシャープを付けたスケールということになります。
E♭メジャースケールを把握してみよう
少し難しくなりますがE♭メジャースケールを把握してみましょう。
主音であるE♭(ミ♭)の音を記入します。
音を階段状に1オクターブ上まで並べます。E♭メジャースケールの場合はミ♭ファソラシドレミと並べます。
主音の音には♭がついていますが、主音以外はひとまずは何もつけずに並べます。
3番目の音と4番目の音の間は、半音であるべきですが全音になっていますので、4番目の音(ラ)に♭を付けて対応します。
4番目の音にフラットを付けただけでは、4番目の音と5番目の音が全音よりもさらに広がってしまう(増2度になる)ので、ここは5番目の音(シ)にも♭を付けて全音に戻します。
5番目の音(シ)に♭がついたことで、自然と5番目の音と6番目の音(ド)はあるべき全音の音程になります。
7番目の音と8番目の音が、従来半音であるべきですが全音となっていますので、8番目の音に♭を付けて対応します。
すると上記画像のように全音半音ルールに適合しました。
E♭メジャースケールは、E(ミ)とA(ラ)とB(シ)の音に♭がついたスケールということになります。
メジャースケールの一覧は?
上記が、同様の方法で導き出した12のメジャースケールの一覧となります。
一方で、スケールの種類によってはたくさんフラットやシャープがついていてわかりにくいかと思いますので、基本的には調号を用います。
調号とは?一覧や読み方覚え方について!あまり使われないものも解説!
12のメジャースケールは、上記記事で解説した調号のうち、あまり使われない3つを除いたいずれかの調号に対応可能です。
上記が調号を用いたメジャースケールの一覧となります。
調号を用いることで臨時記号が一切なくなりました。
そして、●メジャーキーは、●メジャースケールを基軸としたメジャーキーということができます。
まとめ
本記事では、メジャースケールの覚え方や一覧について解説してきました。
メロディを作る際も、コードを学ぶ際も、このメジャースケールに関する理解はとても大切です。
12のメジャースケールについて一覧を表示しておりますが、一度当記事で示した導き出す方法でその通りになることを確認してみてください。
確認して理屈を理解し、そしてそれを楽曲に使用していくことで、無理やり頭に叩き込まなくとも自然と全メジャースケールが記憶されるようになります。
もし分かりにくい箇所や質問等ございましたらコメント欄にていただければと思います。
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