ピアノロールとは?いつ使うのか?必要な知識は?

 本記事は、ピアノロールについて、使ったほうが良いシチュエーションと必要な最低限の知識について解説していきます。

 ピアノロールは、主に楽譜が読めない人が作曲をするために考案されたもので、アマチュアの中でも感覚で作曲をしている方はこちらをメインで使っている人もいます。

 そういった方向けのサイトであればピアノロールの読み方について数十記事の解説が必要ですが、当記事では理論に基づいた作曲をメインで解説していますので、ピアノロールへの深い理解はいりません。

 一方で、シチュエーションによってはピアノロールを立ち上げたほうが便利な場合もあるのでそのシチュエーションと、最低限必要な知識について解説していきたいと思います。

こちらは、作編曲に関する知識のLESSON20に該当する記事です。LESSONから順に学んでいただくとより効果的に理解ができますので、検索などで来られた方はよろしければこちらの記事からお読みいただければと思います。

ピアノロールとは?

 ピアノロールとは、楽譜が読めなくても作曲が感覚的にできるように考案されたもので、アマチュアの作曲家はこれメインで使っている人もいるようです。

 

 Cubaseでは「キーエディタ」といわれています。

上記のように、左側にピアノの鍵盤を縦に倒したようなものがあり、そのピアノの鍵盤に対応した音を右側に入力することで打ち込みができるようになっています。

 ピアノの鍵盤の理解とどんな音が鳴るのかが感覚的に分かっていればある程度作曲ができる、というものです。

 ボーカロイドの歌詞入力画面や、ピッチ補正(VariAudio)を使う際もピアノロールが出てきまして、姿かたちは上記と異なりますが原理は同じです。

ピアノロールはいつ使う?

 

 一方で理論に基づいた作曲が困難であることや、ピアノロールの習得も楽譜の習得もその大変さは大きく変わらないことなどから、今から作曲を始めようと考えている人がピアノロールメインで習得していくメリットはあまりありません。

 一方で、使うシチュエーションが全くないというわけではないので、そのシチュエーションについていくつか紹介します。

ボーカロイドの歌詞入力や長さの微調整

 Vocaloid4 for Cubaseなどでボカロに歌詞を歌わせる場合、ボーカロイドエディタ内のピアノロールを使ったほうが早いです。

 譜面上の歌詞入力は、一音一音「選択」→「入力」→「エンター」という操作が必要ですが、ピアノロールだと複数の文字を一度に入れることもできます。

 また、長さの調整も便利な場合があります。

たとえば、4拍だと長すぎたので、3.5拍にしたい場合、譜面だと全音符消去→付点二分音符入力→八分音符入力→タイでつなぐという工数が必要ですが、ピアノロールだとバーの長さをマウスでピッと調整すれば終わります。

キースイッチの入力

 奏法変更などのキースイッチの入力は、ピアノロール上の方が効率が良いです。

キースイッチは、その楽器の音域をはるかに超えた低音部や高音部に設定されています。ピアノの鍵盤の範囲すら超えているものあるので、五線譜上では加線が多すぎてわけわからないです。

 左の鍵盤を見ると音名がすぐわかるピアノロールの方が効率が良いです。

ピッチ補正

 ピッチ補正は残念ながらピアノロール上で合わせて機能しかないため、ピアノロールを使わざるを得ません。

ピアノロール上に正しい音程を読み込んで、歌声などの音声をそちらに合わせていくことになります。

ピアノロールに必要な知識は?

 

 ということであればピアノロールに深い知識やたくさんの経験がいるのでは?と思われるかもしれませんが、ご安心ください。

  • ピアノロールの横が時間軸
  • ピアノロールの縦は音の高さで1マスあたり半音
  • ピアノロールのバーの長さが音の長さ

こちらの知識のみ持ち合わせていればOKで、のちのち困ることはありません。

こちらをメインで使う方はすらすら読めるためのたぐいまれなる努力が必要ですが、楽譜を習得された皆様においては、たまにしか使わないので精通する必要はありません。

 楽譜入力したものは、自動でピアノロールも生成されるので、いちからピアノロールを入力することは全くありません。

 私自身もピアノロールは深く習得しておらず、もし「ピアノロールのみで作曲しろ」といわれたら多分10倍くらい時間がかかると思います。

まとめ

 

 本記事は、楽譜メインで作曲していく場合においてピアノロールを使いシチュエーションや、最低限必要な知識について説明してきました。 

 作曲時間の短縮のために、有効的にピアノロールを使用していただければと思います。

 「ベーシックコース」に該当する記事につきましては、コメントも受け付けますので、感想や質問などあればそちらからお願いいたします。

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