音程で読み方や度数は違うが実は同じものが存在する!?

 いままでの記事で、音程について詳しく解説してきましたので、お読みいただけた皆様におかれましては、どのような音程も把握できるようになっていただけたかと思います。

 不安な場合は以下の記事を何度か読み返していただければと思います。

ほとんどの音楽講師は、音程の解説について上記の内容までで終わってしまいますが、実はこれだけではコードを学ぶ際に混乱が生じる可能性があります。

音名にも異名同音があるように、音程にも違う呼び方ではあるが全く同じ音程というものが存在します。

ここでいう全く同じ音程とは、

  • 間にある黒鍵と白鍵を合わせた数が全く同じである
  • カラオケのキー調節機能でいうところのプラスマイナスの値が全く同じ

という意味合いとなります。

 それらを把握していないと、シャープやフラットが沢山ある調号下で、複雑な構成のコードの音を把握するときに訳が分からなくなってしまうかもしれませんので、呼び名は違えど全く同じ音程について、以下に解説していきます。

 こちらは、作編曲に関する知識のLESSON25に該当する記事です。

 LESSON1から順に学んでいただくとより効果的に理解ができますので、検索などで来られた方はよろしければこちらの記事からお読みいただければと思います。

音程で読み方や度数は違うが同じものをすべて解説

 

 それでは、違う名前で同じ音程であるものをすべて紹介していきます。

完全1度(Perfect Unison)と同じ音程

完全1度(Perfect Unison)は、カラオケのキー調節機能でいうところの±0の音程となります。

  • 長2度(Major2nd)が2つ狭まった、もしくは短2度(Minor2nd)が1つ狭まった減2度(Diminish 2nd)も同じ音程となります。

短2度(Minor2nd)と同じ音程

短2度(Minor2nd)は、カラオケのキー調節機能でいうところの±1の音程となります。

  • 完全1度(Perfect Unison)が1つ広がった増1度(Augment Unison)も同じ音程です。
  • 短3度(Minor3rd)が2つ狭まった重減3度(Double Diminish 3rd)も同じ音程です。

長2度(Major2nd)と同じ音程

長2度(Major2nd)は、カラオケのキー調節機能でいうところの±2の音程となります。

  • 完全1度(Perfect Unison)が2つ広がった重増1度(Double Augment Unison)も同じ音程です。
  • 長3度(Major3rd)が2つ狭まった、もしくは短3度(Minor3rd)が1つ狭まった減3度(Diminish 3rd)も同じ音程となります。

短3度(Minoe3rd)と同じ音程

短3度(Minor3rd)は、カラオケのキー調節機能でいうところの±3の音程となります。

  • 長2度(Major2nd)が1つ広がった、もしくは短2度(Minor2nd)が2つ広がった増2度(Augnebt 2nd)も同じ音程です。
  • 完全4度(Perfect4th)が2つ狭まった重減4度(Double Diminish 4th)も同じ音程です。

長3度(Major3rd)と同じ音程

長3度(Major3rd)は、カラオケのキー調節機能でいうところの±4の音程となります。

  • 長2度(Major2nd)が2つ広がった重増2度(Double Augment 2nd)も同じ音程です。
  • 増4度(Augment4th)が2つ狭まった、もしくは完全4度(Perfect4th)が1つ狭まった減4度(Diminish 4th)も同じ音程となります。
  • 減5度(Diminish5th)が2つ狭まった重々減5度(Triple Diminish 5th)も同じ音程となります。

完全4度(Perfect4th)と同じ音程

完全4度(Perfect4th)は、カラオケのキー調節機能でいうところの±5の音程となります。

  • 長3度(Major3rd)が1つ広がった、もしくは短3度(Minor3rd)が2つ広がった増3度(Augnent 3rd)も同じ音程です。
  • 完全5度(Perfect5th)が2つ狭まった、もしくは減5度(Diminish5th)が1つ狭まった重減5度(Double Diminish 5th)も同じ音程です。

増4度(Aungent4th)や減5度(Diminish5th)と同じ音程

実は、トライトーンといわれる増4度(Aungent4th)と減5度(Diminish5th)は、それぞれが同じ音程です。両方ともカラオケのキー調節でいうところの±6の音程となり、ちょうど1オクターブの半分の音程です。

  • 長3度(Major3rd)が2つ広がった重増3度(Double Augnent 3rd)も同じ音程です。
  • 短6度(Minor6th)が2つ狭まった重減6度(Double Diminish 6th)も同じ音程です。

完全5度(Perfect5th)と同じ音程

完全5度(Perfect5th)は、カラオケのキー調節機能でいうところの±7の音程となります。

  • 増4度(Augment4th)が1つ広がった、もしくは完全4度(Perfect4th)が2つ広がった重増4度(Double Augnent 4th)も同じ音程です。
  • 長6度(Major6th)が2つ狭まった、もしくは短6度(Minor6th)が1つ狭まった減6度(Diminish 6th)も同じ音程です。

短6度(Minor6th)と同じ音程

短6度(Minor6th)は、カラオケのキー調節機能でいうところの±8の音程となります。

  • 完全5度(Parfect5th)が1つ広がった、もしくは減5度(Diminish5th)が2つ広がった増5度(Augnebt 5th)も同じ音程です。
  • 増4度(Augment4th)が2つ広がった重々減4度(Triple Diminish 4th)も同じ音程です。
  • 短7度(Minor7th)が2つ狭まった重減7度(Double Diminish 7th)も同じ音程です。

 この音程は譜面上では短6度(Minor6th)の表記で行われることが多いですが、コードの構成ルールを学ぶ際には増5度(Augment5th)が用いられますので覚えておくと良いかと思います。

長6度(Major6th)と同じ音程

長6度(Major6th)は、カラオケのキー調節機能でいうところの±9の音程となります。

  • 完全5度(Perfect 5th)が2つ広がった重増5度(Double Augment 5th)も同じ音程です。
  • 長7度(Major7th)が2つ狭まった、もしくは短7度(Minor7th)が1つ狭まった減7度(Diminish 7th)も同じ音程となります。

  コードの構成ルールを覚える際、混乱しないためには長6度(Major6th)=減7度(Diminish7th)であることは特に覚えておく必要があります。

短7度(Minor7th)と同じ音程

短7度(Minor7th)は、カラオケのキー調節機能でいうところの±10の音程となります。

  • 長6度(Major6th)が1つ広がった、もしくは短6度(Minor6th)が2つ広がった増6度(Augnebt 6th)も同じ音程です。
  • 完全8度(Perfect8th)が2つ狭まった、重減8度(Double Diminish 8th)も同じ音程となります。

長7度(Major7th)と同じ音程

長7度(Major7th)は、カラオケのキー調節機能でいうところの±11の音程となります。

  • 長6度(major6th)が2つ広がった重増6度(Double Augment 6th)も同じ音程です。
  • 完全8度(Perfect8th)が1つ狭まった減8度(Diminish 8th)も同じ音程となります。

完全8度(Perfect8th)と同じ音程

完全8度(Perfect 8th)は、カラオケのキー調節機能でいうところの±12の音程となります。

 また、下の音に対し上の音はピアノの鍵盤の繰り返しの1つ上の同じ音になり、1オクターブともいう音程になります。

  • 長7度(Major7th)が1つ広がった、もしくは短7度(Minor7th)が2つ広がった増7度(Augnebt 7th)も同じ音程です。
  • 長9度(Major9th)が2つ狭まった、もしくは短9度(Minor9th)が1つ狭まった減9度(Diminish 9th)も同じ音程となります。

まとめ

 

 当記事では、コードを学ぶ際に混乱を起こさないために、読み方は違えど全く同じ音程についてすべて解説しました。

 当記事にて音程に関するお話は終了となります。

 コードを学ぶ際非常に重要ですので、繰り返しお読みいただき、分からない場所などあればコメント欄より質問していただければと思います。

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