楽譜の読み方のコツは?習得する5つのメリット!不要とする意見について!

 今までの記事では音の名前について詳しく解説してきましたが、本記事よりしばらくは楽譜の読み方について解説していきたいと思います。

本記事は、作曲の知識について解説した記事のLesson8に該当します。

Lesson1から順にお読みいただくことでより効果的に内容を理解していただけますので、検索から当記事に来られた方はもしよろしければ以下からお読みくださいませ。

音楽理論やコードについて勉強するメリットと方法は?

 作編曲、歌い手の方は必ず楽譜の読み方を習得する必要があります。

具体的な読み方については次記事以降で説明していきますが、本記事では楽譜の読み方を習得するコツや、その必要性、「楽譜は読めなくても良い」という意見があることに対しての言及を行っていきます。

楽譜の読み方のコツは?

 

 まずは楽譜の読み方を習得していくコツについて紹介していきます。

コツ1 順番に学習していく

 楽譜の読み方を習得するには、まず必要な知識を順番に習得していく必要があります。

 作曲やそのほかの音楽を講師から習う場合、教える側が「これくらい話分かっているだろう」と順番を飛ばしてしまうこともあり、分かりにくくなりがちです。

 当記事では、次記事より10記事前後になるかと思いますが、なるべく飛ばさずに順序だてて説明していきます。

 もし「ここがはしょられいて分からない」というご意見がもしありましたら遠慮なくコメントをしていただければと思います。

コツ2 単純な楽譜から「ドレミ」で歌ってみる、DAWで打ち込んでみる

 読み方について机上で学習したのちは、既存曲をドレミで歌ってみることです。

まずは「チューリップ」や「さくらさくら」といった簡単な童謡からはじめて、徐々にクラシックやポップスなどのメロディに変えていきます。

それらをDAWでそのまま打ち込んで再生してみるというもの効果的です。

 譜面通りに打ち込んで再生することで、その楽曲通りのメロディを聴覚で体感でき、視覚と聴覚がつながるため、より習得が早くなります。

 こういった取り組みをすることで、楽譜を五感で体感することができ、その理解や習得が早まります。

楽譜の読み方を習得する必要性やメリットは?

 とはいっても、今はピアノロールで作曲できるし、読めなくてもいいんじゃないか、という意見も根強くあります。

しかし、ピアノロールのみで作曲などの活動を行うよりも、楽譜で行ったほうがメリットが大きいので、それについて説明していきます。

楽譜の読み方を習得するメリット1 少ないスペースで多くの情報を表示できる

 楽譜習得の1つ目のメリットは、ピアノロールと比較して少ない情報量で多くの情報を表示できることです。

上記は楽曲の一部を取り出して楽譜で表示したものです。1つの画面に収まっています。

これだけの情報をピアノロールで表誦するとどうなるでしょうか。

これだけの画面が必要になります。

 楽譜では、少ないスペースで多くの情報を記載できるので、同一画面で別のパートの譜面との整合性を取りながら作編曲をしていくことが可能ですが、ピアノロールでは整合性の確認のために画面切り替えが必要なので非効率です。

楽譜の読み方を習得するメリット2 ぱっと見ただけで音の情報がわかる

 

 ピアノロールでは、無機質なバーが並んでいるだけなので、そこから音の情報を把握するには、左にあるピアノの鍵盤の図から音をたどっていくという手順になります。

 一方、楽譜では、ある程度慣れてくればパッと見ただけで音の情報がわかるようになります。

楽譜にある5本の線は五線譜と呼ばれますが、その五線譜の中のどの位置に音符があるかで見た目が明らかに変わって見えるためです。

楽譜の読み方を習得するメリット3 コード理論の習得がしやすくなる

 

 作曲編曲をされる方にとっては最も大きなメリットです。

作曲編曲に必要なコード理論の理解は、楽譜の読み方を習得していた方が分かりやすいです。

コードは基本的なものでも204種類あり、覚えるとなると嫌になりますが、楽譜さえ読めれば17の構成ルールを覚えれば204種類把握できるようになります。

 ダイアトニックコードと呼ばれる基本的なコードだけでも168種類把握する必要がありますが、楽譜が読めればものの10分ですべて把握できる方法があります。

 結果として、ピアノロールでは丸暗記が膨大になり、結果として感覚に頼った作曲に限定されてしまいます。

楽譜の読み方を習得するメリット4 ミュージシャン同士の意思疎通がスムーズになる

 

 これは歌い手さんなどで作曲を他の方に依頼する場合やバンド活動など集団での音楽活動で生きてくるメリットです。

たとえば、「この音符の長さを変えてほしい」と作曲家に要求した場合、単純に1つの音符の長さを変えると、他の所で調整が必要となり、その調整が気に入られなくてまた修正依頼・・ということになりかねません。

 楽譜に関する理解があれば「ここを長くした分ここを短くして」という指示ができます。

このように楽譜の読み方が分からないとミュージシャン同士の意思疎通が難しくなることがあります。

 もし楽譜読めないけどスムーズに活動できてるよ、という場合、協力者のだれかが必ずフォローしてくれているということになります。

 誰かに迷惑を駆けちゃっているということですので、相手がブチ切れて離縁にならないうちに楽譜の読み方を学んだほうが良いでしょう。

楽譜の読み方を習得するメリット5 そもそもピアノロール解読は簡単ではない

 

 「楽譜が読めなくてもピアノロールがあるから大丈夫」とは言いますが、そもそもピアノロールの解読の習得って簡単ですか?

 私もほとんど習得していないというのが正直なところなので詳しく分からないのですが、あれはあれで習得が結構大変だと思います。

 すでにピアノロールでバンバン作曲されている方が楽譜を習得して・・となると手間かもしれませんが、今から作曲を始める、という方は楽譜から始めても大きなデメリットはありません。

楽譜習得を不要とする意見の1つ「あの有名ミュージシャンも読めない」について

 

 それでも楽譜を読むことを習得することは不要だという意見の中で、第一線で活躍しているミュージシャンで読めない人がいる、というものがあります。

 具体的に「楽譜読めない」「ミュージシャン」などで検索すると、桑田佳祐さんや小室哲哉さんなどの名前がヒットします。

 「楽譜が読めなくてもあれだけの名曲を生み出せている」という意見ですが、プロの世界の「楽譜が読める読めない」はその定義が異なります。

 プロの世界で「楽譜が読める」とは、例えばオーケストラなどの大編成の楽曲のフルスコアを見て瞬時にどんな楽曲なのか判断できるレベルのことを指します。

 その定義で行くと私も読めない領域に入るかと思います。

 仮に本当に読めなくて名曲を生み出せている人がいたとしても、それは生まれ持ったたぐいまれなる才能によるものです。

 そういったものに期待するよりも、先人の知恵で築き上げられた楽譜の習得から入ったほうが可能性は高いです。

まとめ

 

 本記事では、楽譜の読み書きについてそのコツや必要性について解説してきました。

 「楽譜を読むこと」に難しさを感じている方にとってはこの記事は残念な情報だったかもしれませんがご安心ください。

 次記事以降で具体的な読み方について詳しく解説していきますので、信頼していただける方はまたお読みいただければと思います。

 また、「ベーシックコース」に該当する記事につきましては、コメントも受け付けますので、感想や質問などあればそちらからお願いいたします。

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