本記事では、音名にシャープやフラットがついた場合、つまりピアノの黒鍵を含んだ音名の解説を行っていきます。
本記事は、作曲の知識について解説した記事のLesson5に該当します。
Lesson1から順にお読みいただくことでより効果的に内容を理解していただけますので、もしよろしければ以下からお読みくださいませ。
音楽理論やコードについて勉強するメリットと方法は?
また、特にこの記事の内容を理解していただくためには、ピアノの白鍵に該当するものの音名について理解している必要があるため、自信のない方は以下から確認してください。
音名(イタリア語、英語、日本語、ドイツ語)および一覧(白鍵)
当記事の理解の必要性については上記記事と同じですので割愛いたします。
上記記事では、ピアノの白鍵に絞って音名の解説をしましたが、当然黒鍵にも音名はつきますので、本記事で、基準となる白鍵の音を「半音上げた場合」と「半音下げた場合」について、イタリア語、英語、日本語、ドイツ語について詳しく解説していきます。
目次
音名にシャープがついたもの(半音上げたもの)
- とある白鍵から、その右隣の黒鍵に音を移すことを「半音上げる」といいます。
- とある白鍵の右横に黒鍵が無い場合、その白鍵の右隣の白鍵が「半音上げた音」になります。
- 当記事では用いない知識ですが、とある黒鍵から右隣の白鍵に移動することも「半音上げる」といいます。
以下に、それぞれの白鍵を基準に、その音を半音上げた場合について、イタリア語、英語、日本語、ドイツ語で音名がどのようになるか解説していきます。
イタリア語の音名(半音上げた場合)

イタリア語について、基準となる白鍵の音が半音上がった場合、音名は以下のようになります。
- ド→ド#
- レ→レ#
- ミ→ミ#
- ファ→ファ#
- ソ→ソ#
- ラ→ラ#
- シ→シ#
上記のように、それぞれの基準となる音名の後ろに「#」というマークを付けます。これは「シャープ」と読み、「ドのシャープ」「レのシャープ」・・・「シのシャープ」と読みます。上記に示した図のうち
- 黒文字で書かれたのが基準となる音です。
- 基準の音から、「半音上げる」と黄色矢印の方向に音が移動します
- 黄色で描かれた黄色丸で囲まれたものが半音上げた先の音名です。
英語の音名(半音上げた場合)

英語について、基準となる白鍵の音が半音上がった場合、音名は以下のようになります。
- C→C#
- D→D#
- E→E#
- F→F#
- G→G#
- A→A#
- B→B#
上記のように、それぞれの基準となる音名の後ろにイタリア語と同様に「#」というマークを付けます。
「シーシャープ」、「ディーシャープ」・・・「ビーシャープ」と読みます。上記に示した図のうち
- 黒文字で書かれたのが基準となる音です。
- 基準の音から、「半音上げる」と黄色矢印の方向に音が移動します
- 黄色で描かれた黄色丸で囲まれたものが半音上げた先の音名です。
日本語の音名(半音上げた場合)

日本語について、基準となる白鍵の音が半音上がった場合、音名は以下のようになります。
- ハ→嬰ハ
- 二→嬰ニ
- ホ→嬰ホ
- ヘ→嬰ヘ
- ト→嬰ト
- イ→嬰イ
- ロ→嬰ロ
上記のように、それぞれの基準となる音名の前に「嬰」という文字を付けます。
これがイタリア語でいうシャープの意味であり、難しい漢字ですが「えい」と読みます。
「えいハ」、「えいニ」・・・「えいロ」と読みます。上記に示した図のうち、
- 黒文字で書かれたのが基準となる音です。
- 基準の音から、「半音上げる」と黄色矢印の方向に音が移動します
- 黄色で描かれた黄色丸で囲まれたものが半音上げた先の音名です。
ドイツ語の音名(半音上げた場合)

またしてもややこしいのはドイツ語です。
習得が必要な方は頑張ってください。
ドイツ語について、基準となる白鍵の音が半音上がった場合、音名は以下のようになります。
- C→Cis(ツィス)
- D→Dis(ディス)
- E→Eis(エイス)
- F→Fis(フィス)
- G→Gis(ギス)
- A→Ais(アイス)
- H→His(ヒス)
上記のように、それぞれの基準となる音名の後ろにisを付けます。
()内が読み方を示しています。上記に示した図のうち、
- 黒文字で書かれたのが基準となる音です。
- 基準の音から、「半音上げる」と黄色矢印の方向に音が移動します
- 黄色で描かれた黄色丸で囲まれたものが半音上げた先の音名です。
音名にフラットがついたもの(半音下げたもの)
- とある白鍵から、その左隣の黒鍵に音を移すことを「半音下げる」といいます。
- とある白鍵の左横に黒鍵が無い場合、その白鍵の左隣の白鍵が「半音下げた音」になります。
- 当記事では用いない知識ですが、とある黒鍵から左隣の白鍵に移動することも「半音下げる」といいます。
以下に、それぞれの白鍵を基準に、その音を半音上げた場合について、イタリア語、英語、日本語、ドイツ語で音名がどのようになるか解説していきます。
イタリア語の音名(半音下げた場合)

イタリア語について、基準となる白鍵の音が半音下がった場合、音名は以下のようになります。
- ド→ド♭
- レ→レ♭
- ミ→ミ♭
- ファ→ファ♭
- ソ→ソ♭
- ラ→ラ♭
- シ→シ♭
上記のように、それぞれの基準となる音名の後ろに「♭」というマークを付けます。これは「フラット」と読み、「ドのフラット」「レのフラット」・・・「シのフラット」と読みます。
上記に示した図のうち
- 黒文字で書かれたのが基準となる音です。
- 基準の音から、「半音下げる」と黄色矢印の方向に音が移動します
- 黄色で描かれた黄色丸で囲まれたものが半音下げた先の音名です。
英語の音名(半音下げた場合)

英語について、基準となる白鍵の音が半音下がった場合、音名は以下のようになります。
- C→C♭
- D→D♭
- E→E♭
- F→F♭
- G→G♭
- A→A♭
- B→B♭
上記のように、それぞれの基準となる音名の後ろにイタリア語と同様に「♭」というマークを付けます。
「シーフラット」、「ディーフラット」・・・「ビーフラット」と読みます。上記に示した図のうち
- 黒文字で書かれたのが基準となる音です。
- 基準の音から、「半音下げる」と黄色矢印の方向に音が移動します
- 黄色で描かれた黄色丸で囲まれたものが半音下げた先の音名です。
日本語の音名(半音下げた場合)

日本語について、基準となる白鍵の音が半音上がった場合、音名は以下のようになります。
- ハ→変ハ
- 二→変ニ
- ホ→変ホ
- ヘ→変ヘ
- ト→変ト
- イ→変イ
- ロ→変ロ
上記のように、それぞれの基準となる音名の前に「変」という文字を付けます。
これがイタリア語でいうフラットの意味です。
「お前は変だ!」と誰かをディスる時に使う「変」とは読み方は一緒ですが意味が全く違います。
「へんハ」、「へんニ」・・・「へんロ」と読みます。上記に示した図のうち、

- 黒文字で書かれたのが基準となる音です。
- 基準の音から、「半音下げる」と黄色矢印の方向に音が移動します
- 黄色で描かれた黄色丸で囲まれたものが半音下げた先の音名です。
ドイツ語の音名(半音下げた場合)

半音下げた場合ドイツ語の音名はさらにややこしくなりますので必要な方は頑張って覚えてください!
ドイツ語について、基準となる白鍵の音が半音下がった場合、音名は以下のようになります。
- C→Ces(ツェス)
- D→Des(デス)
- E→Es(エス)
- F→Fes(フェス)
- G→Ges(ゲス)
- A→As(アス)
- H→B(ベー)
()内が読み方を示しています。
上記のように、ほとんどはそれぞれの基準となる音名の後ろにesを付けます。
一方、EとAが半音下がった場合はsのみがつきます。
Hが半音下がった場合はなぜか「B」になります。上記に示した図のうち、
- 黒文字で書かれたのが基準となる音です。
- 基準の音から、「半音下げる」と黄色矢印の方向に音が移動します
- 黄色で描かれた黄色丸で囲まれたものが半音下げた先の音名です。
まとめ
当記事では、ピアノの黒鍵にあたる音も含めた音の名前について解説してきました。

上記が半音上げた場合、半音下げた場合の音名一覧となります。
覚えることが多い場合、一気に頭に叩き込んでもすぐに忘れてしまいます。
上記票を拡大印刷し、壁に貼っておき、最初のうちは見ながら使っていただければと思います。
見ながら使っているうちに、自然と身について覚えてくるかと思います。
「ベーシックコース」に該当する記事につきましては、コメントも受け付けますので、感想や質問などあればそちらからお願いいたします。
この記事が役に立ったら下部にありますTwitterやFacebookでの拡散ボタンをぽちっとしていただけると嬉しいです。
コメントを残す