本記事では、いよいよ具体的なコードの構成ルールについて解説していきたいと思います。
コードの構成ルールは、3和音で6通り、4和音で11通りありますが、本記事では3和音の6通りメジャー/マイナー/sus2/sus4/dim/aug)について,構成ルールおよび一覧解説していきます。
3和音には、6通りの構成ルールがあり、さらにルートが12種類おあるので、トータル72種類のコードがあります。
感覚的作曲法で作曲をしている人は、この72通りを丸暗記するしかありませんが、楽譜の読み方、音程に関する理解があれば6通りの構成ルールを覚えるだけで全種類把握できるようになります。
3和音のコードは、ルート及び中央の音、一番上の音があり、以下のような共通点があります。
- 中央の音はほとんどがルートより3度(Major3rdもしくはMinor3rd)の音程で、「sus」の表記があるものが例外
- 一番上の音は必ずルートより5度の音で、ほとんどが完全5度(Perfect5th)であり、「dim」「aug」「♭5」の表記があれば例外
上記をお和えていただくと理解しやすいかと思います。
なお、本記事の内容を理解していただくには、音程やコードの基本についての知識が必要となりますので、不安な方は以下をご覧ください。
目次
メジャートライアドの構成及び一覧
3和音の構成の1つ目は「メジャートライアド」です。
- 中央の音はルートから長3度(Major3rd)の音となっています。
- 一番上の音はルートから完全5度(Perfect5th)の音となっています。
最もよく使われるコードで、表記は上記のように、単純に「ルート名」のみ大きな文字で記載します。
上記が、「C」をルートとしたメジャートライアドの響きです。
なお、ルートがC以外でも同じ構成ルールとなります。
上記が12ルートのメジャートライアド一覧となりますので、すべて音程の構成ルールに合致していることを是非とも確認してみてください。
マイナートライアドの構成及び一覧
2つ目は「マイナートライアド」です。
- 中央の音はルートから短3度(Minor3rd)の音となっています。
- 一番上の音はルートから完全5度(Perfect5th)の音となっています。
メジャートライアドの中央の音が半音下がったもので、悲しい響きが特徴です。
表記法としては、大きくルートを表記し、その右下に小さく小文字のmを記載します。
上記が、「C」をルートとしたマイナートライアドの響きです。
なお、ルートがC以外でも同じ構成ルールとなります。
上記が12ルートのマイナーートライアド一覧となりますので、すべて音程の構成ルールに合致していることを是非とも確認してみてください。
sus2(サスツー)の構成及び一覧
3つ目は「sus2(サスツー)」です。
- 中央の音はルートから長2度(Major2nd)の音となっています。
- 一番上の音はルートから完全5度(Perfect5th)の音となっています。
メジャートライアドの中央の音が全音下がったもので、3rdの音が無いため、響きの明暗は前後の流れやメロディなどによって変わるという特徴があります。
表記法としては、大きくルートを表記し、その右下に小さく小文字のsus2を記載します。
上記が、「C」をルートとしたsus2、つまりCsus2の響きです。
なお、ルートがC以外でも同じ構成ルールとなります。
上記が12ルートのsus2一覧となりますので、すべて音程の構成ルールに合致していることを是非とも確認してみてください。
sus4(サスフォー)の構成及び一覧
4つ目は「sus4(サスフォー)」です。
- 中央の音はルートから完全4度(Perfect4th)の音となっています。
- 一番上の音はルートから完全5度(Perfect5th)の音となっています。
メジャートライアドの中央の音が半音上がったもので、3rdの音が無いため、響きの明暗は前後の流れやメロディなどによって変わるという特徴があります。
表記法としては、大きくルートを表記し、その右下に小さく小文字のsus4を記載します。
上記が、「C」をルートとしたsus4、つまりCsus4の響きです。
なお、ルートがC以外でも同じ構成ルールとなります。
上記が12ルートのsus4一覧となりますので、すべて音程の構成ルールに合致していることを是非とも確認してみてください。
dim(ディミニッシュ)の構成及び一覧
5つ目は「dim(ディミニッシュ)」です。
- 中央の音はルートから短3度(minor3rd)の音となっています。
- 一番上の音はルートか減5度(Diminish5th)の音となっています。
マイナートライアドの一番上の音が半音下がったもので、ルート及び一番上の音でトライトーンとなっているため不安定な響きが特徴です。
表記法としては、大きくルートを表記し、その右下に小さく小文字のdimを記載します。
上記が、「C」をルートとしたディミニッシュ、つまりCdimの響きです。
なお、ルートがC以外でも同じ構成ルールとなります。
上記が12ルートのディミニッシュ一覧となりますので、すべて音程の構成ルールに合致していることを是非とも確認してみてください。
ダブルフラットがあり分かりにくいかもしれませんが、ダブルフラットは記載されている音より全音(長2度)下の音になります。
また、Diminish5thは、Augment4thと同じ音程でもあります。
その3点を踏まえれば比較的理解しやすいかと思います。
Aug(オーギュメント)の構成及び一覧
最後は「Aug(オーギュメント)」です。
- 中央の音はルートから長3度(major3rd)の音となっています。
- 一番上の音はルートか増5度(Augment5th)の音となっています。
メジャートライアドの一番上の音が半音上がったもので、不思議な響きが特徴です。
表記法としては、大きくルートを表記し、その右下に小さく小文字のaugを記載します。
上記が、「C」をルートとしたオーギュメント、つまりCaugの響きです。
なお、ルートがC以外でも同じ構成ルールとなります。
上記が12ルートのsus4一覧となりますので、すべて音程の構成ルールに合致していることを是非とも確認してみてください。
ダブルシャープがあり分かりにくいかもしれませんが、ダブルシャープは記載されている音より全音(長2度)上の音になります。
つまりCのダブルシャープはDと異名同音となります。
また、Augent5thは、Minor6thと同じ音程でもあります。
その3点を踏まえれば比較的理解しやすいかと思います。
まとめ
当記事では、3和音(トライアド)の6種類のコードの構成ルールおよび12ルートの一覧を示しました。
- メジャートライアド
- マイナートライアド
- sus2(サスツー)
- sus4(サスフォー)
- dim(ディミニッシュ)
- Aug(オーギュメント)
の6種類の構成ルールがあります。
全てを覚えるのは大変かもしれませんが、感覚で作曲をしている人はもっと苦労しています。
コード進行を構築していくうえで大変重要なお話なので是非とも理解していただければと思います。