コード/セブンスコードの覚え方&一覧前編!(M7,m7,6,m7,mM7,m6)

 前記時では3和音(トライアド)についてその構成ルールおよび一覧を解説しましたが、本記事と次の記事では4和音(セブンス)について解説していきます。

この記事の内容を理解いただくには、トライアド(3和音)の構成ルールについて理解する必要がありますので、不安な方はリンクをクリックしてご覧ください。

 セブンスコード(4和音)は、その構成ルールが11種類あり、3和音(トライアド)の倍近くとなっております。

 そして、それぞれに12種類のルートがありますので、合計132のセブンスコードが存在します。

 楽譜を習得せずにピアノロールなどで作曲をする場合はこれらすべてを丸暗記する必要があり長大変ですが、本記事を読まれている理論に基づかれている皆様は11の構成ルールを覚えればすべてを把握できるようになります。

 とはいえ11の構成ルールを覚えるのも簡単な事ではありません。

 作曲講師で4和音の構成ルールを解説しない人は論外ですが、大概解説するの順番はコードネームが似ている順、構成ルールが似ているものをまとめたような順番になっていて、これでは単純な丸暗記で時間がかかります。

 一方で私は最も覚えやすい順番を発見しましたので、本記事をお読みいただくことでどこよりも効率的に4和音の構成について覚えていただけるかと思います。

セブンスコードには以下の共通点があります。

  1. 4つの音で構成されている
  2. 4つの音のうちルートを含む下の3つの音は3和音(トライアド)のsus2を除くいずれかの構成ルールで構成されている
  3. 4つの音のうち一番上の音はルートからMajor7th(長7度)、Minor7th(短7度)、Diminish7th(減7度)、Major6th(長6度)の音程のいずれかである

 11種類あるセブンスコードはすべて2と3の組み合わせとなっており、2及び3に基づいたコードネームであることが多いです。

 3については、ルートからDiminish7thとMajor6thの音は異名同音ですので、ルートが決まっている場合実質一番上の音となりうるのは3種類です。

そして、下の3和音の構成ルールごとに覚えていくのが最も効率の良い覚え方だと私が気づきました。

当記事では、下の3つの音がメジャートライアドになるもの(M7,7,6)及びマイナートライアドになるもの(m7,mM7、m6)の合計6種類について解説していきます。

セブンスコード(M7,7,6)/下の3つの音がメジャートライアドになるもの

 メジャーセブンス(M7)、セブンス(7)、メジャーシックス(6)のコードは下の3つの音でメジャートライアドを構成するセブンスコードとなっていますので、それぞれの構成ルールを解説していきます。

メジャーセブンス(M7)の構成ルールおよび一覧

メジャーセブンスの構成ルールは以下の通りです。

  • 上記のように、ルートが定まったらまずはメジャートライアドを構築し、その上にルートから長7度(Major7th)上の音を乗せます。
  • 大きくルートを表示し、その右下にM7と記載する表記法が一般的です。

上記がCM7の響きです。メジャートライアドの明るさがマイルドになり、オシャレな雰囲気になります。

上記がメジャーセブンスの12ルート一覧です。

セブンス(7)構成ルールおよび一覧

セブンスの構成ルールは以下の通りです。

  • 上記のように、ルートが定まったらまずはメジャートライアドを構築し、その上にルートから短7度(Minor7th)上の音を乗せます。
  • 大きくルートを表示し、その右下に7と記載する表記法が一般的です。

上記がCM7の響きです。下から2番目の音と上の音でトライトーンを構成しているため、不安定で次に進みたくなるような響きがします。

上記がセブンスの12ルート一覧です。

メジャーシックス(6)の構成ルールおよび一覧

メジャーシックスの構成ルールは以下の通りです。

  • 上記のように、ルートが定まったらまずはメジャートライアドを構築し、その上にルートから長6度(Major6th)上の音を乗せます。
  • 大きくルートを表示し、その右下に6と記載する表記法が一般的です。

     

     

     

上記がC6の響きです。ハワイアンな響きを感じられたかと思いますが、その理由はウクレレの開放弦のコードがC6になるところに由来します。

上記がメジャーシックススの12ルート一覧です。

セブンスコード(m7,mM7,m6)/下の3つの音がメジャートライアドになるもの

 マイナーセブンス(m7),マイナーメジャーセブンス(mM7)、マイナーシックス(m6)は、下の3つの音でマイナートライアドを構成するセブンスコードとなっていますので、それぞれの構成ルールを解説していきます。

マイナーセブンス(m7)の構成ルールおよび一覧

マイナーセブンスの構成ルールは以下の通りです。

  • 上記のように、ルートが定まったらまずはマイナートライアドを構築し、その上にルートから短7度(Minor7th)上の音を乗せます。
  • 大きくルートを表示し、その右下にm7と記載する表記法が一般的です。

上記がCm7の響きです。悲しい響きですが、マイナートライアドよりはマイルドになり、シックな雰囲気となります。

上記がマイナーセブンスの12ルート一覧です。

マイナーメジャーセブンス(mM7)構成ルールおよび一覧

マイナーメジャーセブンスの構成ルールは以下の通りです。

  • 上記のように、ルートが定まったらまずはマイナートライアドを構築し、その上にルートから長7度(Major7th)上の音を乗せます。
  • 大きくルートを表示し、その右下にmM7と記載する表記法が一般的です。

上記がCmM7の響きです。

上記がマイナーメジャーセブンスの12ルート一覧です。

マイナーシックス(m6)の構成ルールおよび一覧

マイナーシックスの構成ルールは以下の通りです。

  • 上記のように、ルートが定まったらまずはマイナートライアドを構築し、その上にルートから長6度(Major6th)上の音を乗せます。
  • 大きくルートを表示し、その右下にm6と記載する表記法が一般的です。

上記がCm6の響きです。

上記がマイナーセブンスの12ルート一覧です。

まとめ

 

本記事では、4和音(セブンスコードのうち、下の3つの音がメジャートライアドになるもの、マイナートライアドになるものの各3種類、合計6種類について解説してきました。

  • 下の3つがメジャートライアド→M7、7,6
  • 下の3つがマイナートライアド→m7、mM7,m6

上記を踏まえたうえで、一番上の音がルートから度の音程になるのかを把握することで、効率的に覚えることができます。

 次回は、残り5つの4和音の構成ルールについて説明していきたいと思います。