拍子とは?4分の4拍子などの意味や読み方書き方ついて種類別に解説!

 本記事では、4分の4拍子や8分の6拍子といった楽曲の「拍子」について基本的な知識をお伝えします。

 作編曲家、歌い手、楽器演奏家などすべての音楽活動家にとって楽譜を読めることは必須の項目であり、そのために拍子に関する理解は欠かすことができません。

本記事は、作曲の知識について解説した記事のLesson14に該当します。

Lesson1から順にお読みいただくことでより効果的に内容を理解していただけますので、検索から当記事に来られた方はもしよろしければ以下からお読みくださいませ。

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特に本記事の内容を理解していただくには、以下の前知識が必要ですので、不安な方は下記リンクよりクリックしてご確認いただければと思います。

拍子とは?意味や読み方書き方について

 まず、「拍子」とは、1つの小節の長さを示すものです。

小節に関する記事で、小節とは決められた時間軸ごとに区切られた楽曲の最小単位であることをお伝えしましたが、その「決められた時間軸」が拍子にあたります。

上記の楽譜の赤丸で囲った場所が「拍子」となります。

縦に数字が2つ並んで書いてあることが分かります。

そして、算数でいう分数のような読み方、つまり上記の拍子は「4分の4拍子」と読みます。

拍子の分母にあたる数字(下の段の数字)は、1拍となる音符の種類を指します。

二部音符は2、四分音符は4、八分音符は8、十六分音符は16・・・といったようになります。

分子(上の段の数字)は、その基準となる音符が1小節内に何拍入るかを示したもの、つまり1小節当たりの拍数を指します。

つまり、「4分の4拍子」は、四分音符を1拍として、1小節が四分音符4つ分の長さになるという意味です。

拍子の書き方には以下のルールがあります。

  • 基本通分や約分はしない

算数の分数では8分の6や4分の4と、4分の3や2分の2は同じものになりますが、音楽では全く別物となります。したがって通分や約分の必要はありません。

ただし分子が少数になる場合は約分します。

1小節内に四分音符3つと八分音符1つが入るような拍子は、4分の3.5拍子とはせず約分して8分の7拍子と表記します。

  • 使える拍子、使えない拍子という縛りはない

基本的に拍子の分子は2の乗数かつ整数(2,4,8,16など)であること以外に「こんな拍子はいけない」という拍子はありません。

 レアではありますが8分の13拍子や32分の15拍子、なんていう拍子設定も可能で、その種類は無限にあります。

  • 楽曲の途中で変わることもある

 上記のように、楽曲の途中で拍子が変わることがあります。(作曲に変拍子を取り入れる場合でかつ楽譜の見た目にこだわる場合変わり目で小節線を複縦線にするとよいです。)

 また、楽曲の途中で拍子が変わることを変拍子といいます。

拍子の種類別開設!分母が4の拍子、「4分の〇拍子」について

 続きまして拍子を種類別に解説していきます。

まずは分母が4、すなわち四分音符を1拍とする場合の拍子についていくつか紹介してみます。

4分の4拍子

4分の4拍子は、四分音符を1拍とし、1小節内に四分音符が4つ入る拍子です。

 4分の4拍子は無限にある拍子の中でも最も多く取り入れられている拍子であり、その割合は私の感覚ですがクラシックの7割程度、ポップスの9割以上を占めています。

また、4分の4拍子は上記のようにアルファベットのCのようなマークで表記されることもあります。

4分の3拍子

 4分の3拍子は、四分音符を1拍とし、1小節内に四分音符が3つ入る拍子です。

 クラシックで多く使われていますが、その理由は「ワルツ」や「マズルカ」「ポロネーズ」「メヌエット」といったクラシック系のダンス曲は3拍子という決まりがあるものが多いところにあります。

 ポップスでも4分の3拍子の楽曲は存在し、木村弓さんの「いつも何度でも」は4分の3拍子です。

4分の2拍子

 4分の2拍子は、四分音符を1拍とし、1小節内に四分音符が2つ入る拍子です。

クラシック曲の○○マーチ、○○行進曲、といったタイトルの作楽曲に多く使われています。

その他の変拍子

 四分音符を1拍とした拍子は、4拍子3拍子2拍子が多いですが、それ以外がダメというわけでなく、4分の5拍子、4分の7拍子、などといったレアな表紙も存在します。

 4分の2や4分の3や4分の4を単純拍子と呼ぶのに対し、4分の5や4分の7など、3以外の帰趨になるものを「変拍子」とも言います。

拍子の種類別開設!分母が2の拍子、「2分の〇拍子」について

 分母が2、すなわち二分音符を1拍とする場合の拍子について紹介してみます。

2分の2拍子

  

 2分の2拍子は、二分音符を1拍とし、1小節内に二部音符が2つ入る拍子です。

行進曲などで使われることがあります。

入る音符の数は4分の4拍子と同じですが、基準とする音符が違うので全く別の拍子です。

また、2分の2拍子は上記のようにアルファベットのCを縦に割ったようなマークで表記されることもあります。

その他の拍子

2分音符を1拍とした拍子で、2分の2拍子以外のものは相当レアですが、ルール上NGというわけではありません。

2分の3拍子や2分の5拍子などの設定も可能です。

拍子の種類別開設!分母が8の拍子、「8分の〇拍子」について

 分母が8、すなわち八分音符を1拍とする場合の拍子について紹介してみます。

こちらは、単純拍子、複合拍子、変拍子に分けて説明していきたいと思います。

単純拍子

 八分音符を1拍とする表紙の単純拍子は、「8分の3拍子」となります。

8分の3拍子は、八分音符を1拍とし、1小節内に八分音符が3つ入る拍子です。

クラシックなどによく出てくる拍子です。

複合拍子

 複合拍子は、八分音符を1拍とし、1小節の拍数が3の倍数になるものをいいます。

  

  • 上記画像の一番上は、8分の6拍子で、八分音符を1拍とし、1小節に八分音符が6つ入る拍子です。(例えば、コブクロの「今咲き誇る花たちよ」がこの拍子に該当します)
  • 上記画像の上から2番目は、8分の9拍子で、八分音符を1拍とし、1小節に八分音符が9つ入る拍子です。(例えばフォスターの「夢路より」がこの拍子に該当します)
  • 上記画像の一番下は、8分の12拍子で、八分音符を1拍とし、1小節に八分音符が12個入る拍子です(例えばショパンのノクターン第2番がこの拍子に該当します)

 これらが複合拍子といわれる理由は、上記画像で音符下に記載したように、八分音符を1拍とした6拍子、9拍子、12拍子のビート感と同時に、下段に記載したように、八分音符3つ分(付点四分音符)を1拍とした2拍子、3拍子、4拍子のビート感を感じらることから、2つのビート感を感じられることからそのように呼ばれます。

変拍子

 

レアキャラですが、8分の5拍子や8分の7拍子など、「変拍子」に分類される拍子も存在します。

まとめ

本記事では、楽曲の拍子について詳しく説明してきました。

なお、ほとんどの楽曲の拍子は分子が4か2か8ですが、まれに16や32といったものもあります。

それぞれ、十六分音符や三十二分音符が1拍となり、考え方は同じです。

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