当記事では音程について、長短や完全、増減などのさらに細かい種類分けについて解説していきます。
コードを学ぶために、この音程に関する知識は必須となってきます。
音程とは?度数の計算方法覚え方及び一覧!(白鍵のみ解説)!
当記事の理解には上記ページの理解が必須となります。
上記ページで解説した音程について、2つの音を同時にピアノなどで鳴らしてみてください。
上記にCとE、およびDとFの音が示されています。
これらはどちらも3度も音程ですが、それぞれを鳴らして聞いてみてください。
上記はCとEを同時に鳴らした音です。
そして上記はDとFを同時に鳴らした音です。
同じ3度ですが、前者は明るい響き、後者は悲しい響きを感じられたかと思います。
同じ度数なのに響きが違う、ということはすなわちさらに細かく分類することができる、ということです。
その見分け方について本記事では詳しく解説していきます。
こちらは、作編曲に関する知識のLESSON23に該当する記事です。
LESSON1から順に学んでいただくとより効果的に理解ができますので、検索などで来られた方はよろしければこちらの記事からお読みいただければと思います。
音程の長短や完全、増減の見分け方は?
音程の種類分けについてですが、1~8度の音程について、「長短系」と「完全系」の2種類に分かれます。
具体的には、
- 長短系:2,3,6,7度
- 完全系:1,8,4,5度
となっています。
長短系は、長〇度、短〇度、という分類ができます。
完全系は、完全〇度、増〇度、減〇度、などと分類されますので、以下にわかりやすく解説していきます。
長短系の音程の見分け方は?
長短系の音程の見分け方ですが、その2つの音の間に黒鍵がいくつあるかで判断します。
長短系の音程は、すべてにおいて黒鍵の数は2種類であり、多い方が長〇度、少ない方が短〇度と表現をします。
それぞれの音程について詳しく解説していきます。
長2度(Major2nd)および短2度(Minor2nd)
長2度は、英語ではMajor 2nd、短2度は、英語でMinor2nd といいます。
それぞれのの見分け方は、
- 間に黒鍵があれば長2度
- 間に黒鍵が無ければ短2度
となります。
上記画像上段で示したCとDの音については、間に黒鍵があるので長2度、下段のEとFは間に黒鍵が無いので短2度です。
短2度の音程のことを「半音」、長2度の音程のことを「全音」ともいいます。
上記に長2度及び短2度の音程の一覧を示します。
長3度(Major3rd)および短3度(Minor3rd)
長3度は、英語ではMajor 3rd、短2度は、英語でMinor3rd といいます。
それぞれのの見分け方は、
- 間に黒鍵が2つあれば長3度
- 間に黒鍵が1つしかなければ短3度
となります。
上記画像上段で示したCとEの音については、間に黒鍵があるので長3度、下段のDとFは間に黒鍵が1つしか無いので短3度です。
上記に長3度及び短3度の音程の一覧を示します。
長6度(Major6th)および短6度(Minor6th)
長6度は、英語ではMajor 6th、短6度は、英語でMinor6th といいます。
それぞれのの見分け方は、
- 間に黒鍵が4つあれば長6度
- 間に黒鍵が3つしかなければ短6度
となります。
上記画像上段で示したCとAの音については、間に黒鍵が4つあるので長6度、下段のEとCは間に黒鍵が3つしか無いので短6度です。
上記に長6度及び短6度の音程の一覧を示します。
長7度(Major7th)および短7度(Minor7th)
長7度は、英語ではMajor 7th、短7度は、英語でMinor7th といいます。
それぞれのの見分け方は、
- 間に黒鍵が5つあれば長7度
- 間に黒鍵が4つしかなければ短7度
となります。
上記画像上段で示したCとBの音については、間に黒鍵が5つあるので長7度、下段のDとCは間に黒鍵が4つしか無いので短7度です。
上記に長7度及び短7度の音程の一覧を示します。
完全系の音程の見分け方は?
完全系の音程も、長短系と同じように間に黒鍵がいくつあるかで見分けますが、名前に付け方は異なります。
また、度数によって名前の付け方が異なっていたり、それ以上分類ができないものもありますので以下に度数ごとに詳しく解説していきます。
完全1度(Perfect Unison)
1度の音程については、ピアノの白鍵のみの場合はそれ以上の分類ができません。
なぜなら、1度は全く同じ音同士の音程なので、すべてにおいて間に黒鍵の入りようがないからです。
そして、1度の音程はすべて「完全1度」英語で「Perfect Unison」ともいいます。
上記が完全1度の音程の一覧です。
完全8度(Perfect 8th)
1オクターブにあたる8度の音程ついては、ピアノの白鍵のみの場合はそれ以上の分類ができません。
なぜなら、すべての8度の音程は、間にある黒鍵の数が5つだからです。
そして、8度の音程はすべて「完全8度」英語で「Perfect 8th」ともいいます。
上記が完全8度の音程の一覧です。
完全4度(Perfect 4th)及び増4度(Augment4th)
4度の音程は、完全4度、増4度に分類ができます。
見分け方は、間に黒鍵が2つしかなければ完全4度,3つあれば増4度です。
完全4度を英語でPerfect 4th、増4度は英語でAugment4thともいいます。
上記画像上段で示したCとFの音については、間に黒鍵が2つしかないので完全4度、下段のFとBは間に黒鍵が3つあるで増4度です。
上記に完全4度及び増4度の音程の一覧を示します。
ご覧のように増4度に該当するものがFとBの1つのみとなります。また。増4度の音程は同時に鳴らすと非常に不安定な響きであり、「トライトーン」とも言われます。
完全5度(Perfect 5th)及び減5度(Diminish5th)
5度の音程は、完全5度、減5度に分類ができます。
見分け方は、間に黒鍵が3つあればれば完全5度,2つしかなければ減5度です。
完全5度を英語でPerfect 5th、増4度は英語でDiminish5thともいいます。
4度の場合と分類が異なっていますのでごっちゃにならないように気を付けてください。
上記画像上段で示したCとGの音については、間に黒鍵が3つあるので完全5度、下段のBとFは間に黒鍵が2つしかないで減5度です。
上記に完全5度及び減5度の度の音程の一覧を示します。
ご覧のように減5度に該当するものがBとFの1つのみとなります。また。減5度の音程は、増4度と同じく同時に鳴らすと非常に不安定な響きであり、こちらも「トライトーン」とも言われます。
9度以上の音程について
9度以上の音程についてですが、上記までで解説したオクターブ以内の音程が、1オクターブ広がった場合、広がる前の音程に対して数字の部分に7を足して表現します。
たとえば上記画像上段で緑色で示した音は、CとDの長2度の音程が、上方向に1オクターブ広がっていますので、2に7を足して「長9度」となります。
下段で緑色に示した2音は、FとBの増4度の音程が、上方向に1オクターブ広がっていますので、4に7を足して「増11度」となります。
上記に9度以上の音程の例をいくつか示しておきます。
まとめ
「音程の長短や完全および増減の見分け方をわかりやすく解説!(白鍵)」と題し、〇度という表現の音程をさらに長短や完全、増減などに分類する方法を詳しく解説してきました。
- 音程は、間にある黒鍵の数の多い少ないでさらに分類できる
- 長短系(2,3,6,7度)の音程は、長〇度、短〇度に分類できる。
- 完全系(1,8度)の音程は、すべて完全〇度である
- 完全系(4度)の音程は、完全4度、増4度に分類できる
- 完全系(5度)の音程は、完全5度、減5度に分類できる
- 増4度及び減5度の音程は「トライトーン」と呼ばれる
上記がこの記事のポイントとなります。
次の記事では、当記事の内容を基礎としつつ黒鍵も含めた音程について解説していきたいと思います。
「ベーシックコース」に該当する記事につきましては、コメントも受け付けますので、感想や質問などあればそちらからお願いいたします。
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