今までは、主にダイアトニックコードについて解説してきました。
ダイアトニックコードとは、楽曲のその場面で用いられているキーのスケールのみの音で構成されたコードを指します。
Cメジャーキーにおけるダイアトニックコードはピアノの白鍵のみで構成されています。
一方でダイアトニックコードと対をなすのが「ノンダイアトニックコード」です。
ダイアトニックコードについて理解ができたら、コード進行の選択肢を増やし、さらに響きも豊かにするためにノンダイアとビックコードの学習が大切となってきます。
本記事では、ノンダイアトニックコードとは何かというお話をし、後半はその一例も紹介していきます。
本記事の内容を理解いただくには、ダイアトニックコードの前知識が必要となりますので不安な方はリンクをクリックしてご覧ください。
ノンダイアトニックコードとは?
ノンダイアトニックコードは、ダイアトニックコード以外のコード、つまりそのキーのスケール上にない音が含まれているコードを指します。
Cメジャーキーであれば、コードトーンの中にピアノの黒鍵にあたる音がコードトーンに含まれています。
多くの楽曲で使用されているコードは60~100%がダイアトニックコードです。
一方でノンダイアトニックコードは、曲の中の登場頻度としては少数派であり、かつ膨大な数があります。
そういわれるとノンダイアトニックコードを学ぶことについて時間的コストと効果が釣り合わないと感じられるかもしれませんが、ノンダイアトニックコードの使用技法を1つ学ぶだけでも、ダイアトニックコードの進行パターンを数倍に増やすことができます。
ありとあらゆるノンダイアトニックコードをマスターすれば、使えるコード進行パターンは無限になりますので、是非ともノンダイアトニックコードの学習を頑張って頂ければと思います。
ノンダイアトニックコードの種類一覧は?
ノンダイアトニックコードの使用技法はたくさんあり、比較的理解しやすく登場頻度が高いものから、かなりレベルの高い技法まで存在します。
基本的には理解しやすいものほど登場頻度は高いですが、高度なものを学ぶほど作成できるコード進行の響きの豊かさやパターンは指数関数的に増えていきます。
以下に技法の一覧を示してみます。
- セカンダリードミナント
- リレイテッドツーマイナー
- モーダルインターチェンジ
- エクステンディッドドミナント
- エクステンディッドドミナント用リレイテッドツーマイナー
- 裏コード
- 裏コードに用リレイテッドツーマイナー
- 裏コード用リレイテッドツーマイナーに通常のセカンダリードミナントを続ける
- 通常のリレイテッドツーマイナーに裏コードを続ける
- エクステンデッドドミナントの裏コード
- マイナーキーの終止形の動きをメジャーキーのリレイテッドツーマイナーの代わりに使用する
- ディミニッシュコード
- オーギュメントコード
- 無機能コード
これぐらいの技法が存在しますが、特によく使われるのは上の3つで、例えばココナラで作曲出品してゴールドランクやプラチナランクを狙うのであればそのあたりまでの知識が必要ですので、次記事以降で解説していきます。
4つ目以降は高度な技法となっており、さらに高みを目指される希望者のみに解説する機会を設けたいと考えています。
ノンダイアトニックコードの入れ方使い方は?
次記事以降で、セカンダリードミナントやリレイテッドツーマイナー、モーダルインターチェンジコードについて詳しく解説していきますが、ノンダイアトニックコードの響きを体感していただくためにもそれらを簡単に説明していきます。
上記画像をご覧ください。
一番上が、ダイアトニックコードの王道であるⅠⅣⅤⅠの進行です。
こんな感じの音です。
2段目のように「セカンダリードミナント」を入れてみました。
黄色の□で囲った音が「セカンダリードミナント」です。
セカンダリードミナントは、ルートがⅠ,Ⅶ以外のダイアトニックコードの手前に入れて使うことができます。
このような音になり、セカンダリードミナントが入ると次のダイアトニックコードへの進行を強く感覚で感じ取れたかと思います。
3段目はリレイテッドツーマイナーを入れたものです。
リレイテッドツーマイナーはセカンダリードミナントの前に配置できるコードです。
黄色の□で囲った音が「セカンダリードミナント」で、緑の□で囲った音が「リレイテッドツーマイナー」です。
再生すると、セカンダリードミナントへ進みたくなる感じが強まっていることをお判りいただけるかと思います。
4段目は、モーダルインターチェンジです。
青枠で囲った2番目の音を、モーダルインターチェンジのコードに置き換えています。
ひたすら明るいⅠⅣⅤⅠの進行のなかに、少し物悲しさが加わって繊細な響きになりました。
まとめ
本記事では、ノンダイアトニックコードの学習のオリエンテーリング的な解説を行いました。
コード進行の響きを豊かにし、パターンを増やしていくためにはノンダイアトニックコードの学習を順序だてて行っていくことが大切です。
次記事以降でセカンダリードミナントやリレイテッドツーマイナー、モーダルインタチェンジについて解説していきますので、いきなり難しいお話からではなく、理解しやすいものから順に学習に取り組んでいただければと思います。