本記事では、ダイアトニックコードについて解説していきたいとおもいます。
ダイアトニックコードはすべてのコードの中で最も基本的なもので重要なものです。
後ほどその理由はお伝えしますが、このページはこのサイトの中でも最も重要なページと言っても過言ではありません。
作曲をされる方必須の情報ですので是非とも理解していただければと思います。
なお、当記事の内容を理解するには、各キーのメジャースケール、三和音のコード、四和音のコード前編、後編の知識が必要ですので、不安な方はリンクをクリックしてご覧ください。
目次
ダイアトニックコードとは?
ダイアトニックコードは、3度3度で積み上げたコードのうち、その場面で使われているスケールに出てくる音のみで構成されたコードのことを言います。
本サイトで解説するのはメジャーキーのダイアトニックコードですから、調号さえ適切につければ、一切臨時記号は尽きません。
また、全楽曲の3分の2はダイアトニックコードで構成されていて、100%ダイアトニックコードの楽曲もありますし、ダイアトニックコードの身で作曲することも可能です。
一方でダイアトニックコード無しで作曲するには極めて困難です。
それほどダイアトニックコードは重要なコードとなります。
ダイアトニックコードは、各キーにつき14個ありますので、すべてで168あります。
ピアノロールで作曲している人はすべて丸暗記するしかありませんが、楽譜を習得していればものの10分ですべて把握できる方法がありますので次の段落で説明していきます。
ダイアトニックコードの覚え方は?
ダイアトニックコードの最も効率的な覚え方は、以下に示す方法で把握し、繰り返し利用していくことです。三和音と四和音についてその把握の方法を説明していきます。
三和音(トライアド)ダイアトニックコード
まず、キーを決めたらそれに適した調号の五線紙を用意します。
まずはCメジャーキーで考えてみましょう。
まずはそのキーのメジャースケールを書き出します。
メジャースケールの音は、各ダイアトニックコードのルートとなります。
各ルートから、3度上の音と5度上の音、つまり3度、3度になるように上に2つずつ音符を追加します。
これでCメジャーキーの三和音ダイアトニックコードのコードトーンが決まりました。
調号に気を付けながら、それぞれの3度や5度の音の長短や完全、減を把握してコードの構成ルールのどれに当てはまるかを導き出し、コードネームを確定します。
これCメジャーキーの3和音のダイアトニックコードが把握できました。
ではGメジャーキーでも考えてみましょう。
Gメジャーキーの調号を記入し、メジャースケールを記入します。
各ルートから、3度上の音と5度上の音、つまり3度、3度になるように上に2つずつ音符を追加します。
これがコードトーンです。
調号に気を付けながら、それぞれの3度や5度の音の長短や完全減を把握してコードの構成ルールのどれに当てはまるかを導き出し、コードネームを確定します。
他のキーでもやり方は同じです。
四和音(セブンス)ダイアトニックコード
まず、キーを決めたらそれに適した調号の五線紙を用意します。
まずはCメジャーキーで考えてみましょう。
まずはそのキーのメジャースケールを書き出します。
メジャースケールの音は、各ダイアトニックコードのルートとなります。
ここまでは3和音と同じです。
各ルートから、3度上の音と5度上の音、7度上の音つまり3度、3度、3度になるように上に3つずつ音符を追加します。要は3和音の時よりもさらに1つ、ルートから7度の音を追加します。
これがコードトーンです。
調号に気を付けながら、それぞれの3度や5度や7度の音の長短や完全、減を把握してコードの構成ルールのどれに当てはまるかを導き出し、コードネームを確定します。
これCメジャーキーの3和音のダイアトニックコードが把握できました。
ではGメジャーキーでも考えてみましょう。
Gメジャーキーの調号を記入し、メジャースケールを記入します。
各ルートから、3度上の音と5度上の音と7度上の音、つまり3度、3度、3度になるように上に2つずつ音符を追加します。
これがコードトーンです。
調号に気を付けながら、それぞれの3度や5度や7度の音の長短や完全減を把握してコードの構成ルールのどれに当てはまるかを導き出し、コードネームを確定します。
他のキーでもやり方は同じです。
ダイアトニックコード一覧
では、12キーすべてのダイアトニックコード一覧を示します。
上記が、3和音のダイアトニックコード一覧です。
上記が、4和音のダイアトニックコード一覧です。
覚え方の段落で示した方法で試してみて、上記一覧と同じになることを是非とも確認されることをおすすめします。
既存曲からダイアトニックコードを分析する方法
ダイアトニックコードの理解を深めるために、既存曲からダイアトニックコードを見つけてどのように使われているか分析すると効果的です。
耳コピができればベストですが、難しい場合は楽譜を購入してもOKです。
その際、楽曲によってキーが様々ですが、キーが違うと分析が変わるようなやり方では、ダイアトニックコードの習得が非効率となります。
すべてのキーで同じ分析ができる方法があります。
上記段落のダイアトニックコード一覧を見ていただくと、実は構成ルールの順番はどのキーでも同じことが分かります。
ですので、いずれのキーでも、ルートをローマ数字に置き換える手法が良く用いられます。
- 主音 Ⅰ
- 主音から2番目 Ⅱ
- 主音から3番目 Ⅲ
- 主音から4番目 Ⅳ
- 主音から5番目 Ⅴ
- 主音から6番目 Ⅵ
- 主音から7番目 Ⅶ
上記のようにルートを置き換え、そこに構成ルールをくっつけます。
- 3和音の場合 Ⅰ、Ⅱm、Ⅲm,Ⅳ、Ⅴ、Ⅵm,Ⅶdim として分析します。
- 4和音の場合、ⅠM7、Ⅱm7、Ⅲm7,ⅣM7,Ⅴ7,Ⅵm7,Ⅶm7(♭5)として分析します。
これでキーが変わっても共通の分析ができるようになりました。
まとめ
本記事では、ダイアトニックコードについてその把握方法と一覧、分析方法を解説してきました。
- ダイアトニックコードは、そのキーのスケール上の音のみでできたコードなので、メジャーキーのダイアトニックコードの場合は調号を的確に用いれば臨時記号はつかない
- 大概の楽曲に出てくるコードのほとんどはダイアトニックコードである
- ダイアトニックコードは3和音と4和音で計14通り×12キー分ある
とても重要な内容の記事となりますので、繰り返しお読みいただければと思います。