2018年10月7日告示、14日投開票の沖縄県の豊見城市長選挙は、選挙戦終盤に入っています。
上記記事で、告示前の情勢を予想してみました。
保守分裂の様相、翁長前知事の弔いムードや県知事選挙の勢いなどから、オール沖縄の山川ひとしさんが有利かと予想しました。
メディアの世論調査の情報が見当たらないので、情勢の予測が難しいところですが、選挙戦終盤の状況を見てみると、必ずしも山川ひとしさん有利とはいえないと感じ、告示前の予想を少し変えました。
豊見城市長選の終盤情勢は、
「宜保ヤスタカさんと山川ひとしさんが接戦、宜保ハルキさん追う」という予想を立てます。
以下にその理由をいくつか述べてみます。
目次
豊見城市長選情勢予想根拠1、知事選のデニー票が相手候補へ?
まず宜保ヤスタカさんに追い風になっている部分です。
沖縄県知事選では、豊見城市の投票数は以下のようになっています。
- 玉城デニー 17442票
- 佐喜真淳 13039票
- 渡口初美 121票
- 兼島俊 110票
玉城デニー知事の支援は山川ひとしさんですが、山川ひとしさんの総決起大会で、玉城デニー票の37%が相手候補に流れている、という情報がありました。
この37%が、完全に宜保ヤスタカさんに流れて、さらに佐喜真淳票がすべて宜保ヤスタカさんに行くとすると、
- 山川ひとし 10998票
- 宜保ヤスタカ 19492票
となり、8時で宜保ヤスタカさんに当確が出るほどの大差になってしまいます。
佐喜真淳票や、37%の票が保守系候補2人にきれいに2分されたとすれば、以下のようになります。
- 山川ひとし 10998票
- 宜保ヤスタカ 9746票
- 宜保ハルキ 9746票
で、きれいに2分されてなんとか山川仁さんが辛勝レベル。
非山川票が綺麗にあと2候補に分散するとは考えづらく、自民党の推薦のあるヤスタカさんに多くが流れると考えられるので、玉城デニー票が37%相手候補に流れているとすれば、明らかに宜保ヤスタカさんが有利となります。
まあこれは最初の2日の期日前投票の出口調査によるもので、自民党系の組織票の割合が高いこと、山川ひとしさんの選対の発表なので、あえて厳しめの予想を公表することで陣営を奮い立たせる意味合いもあること、佐喜真淳票が山川ひとしさんに流れる部分もあることから、完全に上記の通りになるわけではないと思いますが、こういった情勢分析がある以上、いくら保守分裂と言えど山川ひとしさんが有利とは断言できません。
スポンサーリンク豊見城市長選情勢予想根拠2、公明党自主投票が逆に宜保ヤスタカ氏の追い風に?
沖縄県知事選挙では、公明党は佐喜真淳さんを全力で応援し、内地から大量の創価学会員を送り込むなど、徹底した組織戦を試みましたが、それがかえって反感を呼ぶ結果となりました。
また、公明党の国会議員が玉城デニー知事に対するデマを自ら拡散するなどの問題もおこし、沖縄の中央公明党に対する信頼はかなり低くなっています。
そんな中央の公明党が、豊見城の市長選挙に介入しないことで、逆に沖縄の公明党支持者は従来の自公の候補に入れるという考えもできます。
また、沖縄県知事選挙では、全県的に基地を争点と考え、多くの人が玉城デニーさんに投票しましたが、直接基地問題がない豊見城市では、経済を最重要項目として、保守系の候補に票が流れる可能性もあります。
豊見城市長選情勢予想根拠3、ツイッターでは山川ひとしさんを応援する声が多い
次は山川ひとしさんへの追い風になる部分です。
なんといっても、山川ひとしさんを応援する声が、ツイッター上では圧倒的に多くなっています。
インターネットという、ネット右翼が幅を利かせている環境にもかかわらず、#豊見城市長選挙で検索すると、ずらーッと山川ひとしさんを応援するツイートが並びます。宜保ヤスタカさんの応援ツイートはちらほらある程度、宜保ハルキさんにいたってはほぼありませんでした。
沖縄県知事選挙でも、選挙戦最終日の、玉城デニーさん応援ツイートが玉城デニーさん圧勝への追い風になったといわれていますが、豊見城市長選挙の山川ひとしさん応援のツイートは、沖縄県知事選挙にも劣らないくらい盛り上がっています。
この圧倒的なツイッターでの人気は、山川ひとし陣営にとっても非常に心強いと思います。
豊見城市長選情勢予想根拠4,自民党に元気がない

もう1つ、宜保ヤスタカさんへの向かい風になってる部分として、自民党の応援部隊が今までになく元気がないという点です。
沖縄県知事選での敗北をいまもひきずっていようにも見えます。
沖縄県知事選挙でやりすぎて逆に反感を買った反省からか、豊見城市長選挙ではあまり大きく出らていない、というか。まだ作戦が定まっていないといった感じも見受けられます。
さらにツイッターでも、#山川ひとしでみると、ほぼ応援ツイートなのに対し、#宜保ヤスタカで見ると、「過去に日本会議に所属していた」など、批判的なツイートもちょくちょく見受けられています。
自民党側が出した期日前投票の呼びかけ動画は、沖縄県知事選で出したものとほぼ同じ、という指摘もあり、沖縄県知事選挙前の元気さが今は見られません。
まとめ
世論調査が出ていないので、予測は難しいですが、豊見城市長選挙の終盤情勢について予想してみました。
- 豊見城市長選挙情勢予想は、宜保ヤスタカさんと山川ひとしさんが接戦か?
- 知事選挙で玉城デニー知事に投票した人の票が他の2人の候補へ流れている
- 公明党の自主投票がむしろ宜保ヤスタカさんへの追い風になっている
- ツイッター上では山川ひとしさんを応援することが圧倒的に多い
- 自民党が選挙戦を戦うにあたって今までになく元気がない
など、両候補に追い風となる部分、向かい風となる部分があって、情勢は互角に近いのかなと思います。
インターネットなどで、多くの選挙活動をした候補が勝つ、という情勢なのかもしれません。
少なくとも山川ひとしさんの陣営はそのように読んでいて、全力で選挙戦に取り組んでいるようです。
結果どうなるかは本当に箱が開くまで分からないですね。