日本固有の領土である尖閣諸島に対し、中国が領有権を主張し、積極的に海洋進出をしている問題で、政府は超小型衛星で尖閣監視を強化することを検討しています。
尖閣諸島は日本固有の領土であり、中国がたびたび領海侵犯をしていることに関しては断じて容認できません。
しかし、中国は大切な同盟国、貿易相手国であり、尖閣問題によって関係が悪化してしまうことは避けなければなりません。
超小型衛星で尖閣監視をすることは、中国船の領海侵犯を防ぐことができるのか、また、こういった手段によって日中関係が致命的に悪化してしまう心配はないのか考えてみたいと思います。
尖閣諸島問題と日中関係について
尖閣諸島は、沖縄県石垣市にあり、日本固有の領土でありながら、中国も石油などを巡って領土権を主張しています。
尖閣諸島は一応日本が実効支配しており、政府見解では日中との領土問題は存在しないという立場ですが、中国や台湾が我が国の領土と主張していて、それぞれの主張が変わらない状況です。
一方、日本でも共産党などは、「尖閣諸島は日本固有の領土」という見解は変わらないですが、領有権を巡って中国と見解が異なる、という立場をとっています。
一方中国とは国交正常化から40年、貿易も盛んに行っている国であり、国どおしの交流は両国にとってかけがえのないものであり、尖閣問題で関係が悪化し、日中関係がより悪化することは防がなくてはなりません。
スポンサーリンク超小型衛星で尖閣監視、領海侵犯の抑止力になるのか
超小型衛星で尖閣監視で、中国の領海侵犯を止められるか、これに関して、ネット上では以下のような意見があります。
予算をかけて監視して、で、その後どう対処するかが一番肝心。
攻撃できなかったら意味がない
見るだけじゃあまり意味ないよね。
監視や追跡だけじゃ意味ないでしょ。
自国領だということを明確に示すためにも、人員の常駐とそのための施設を建設位すべきじゃないのかね。
引用:yahoo news2018年8月15日配信 https://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20180815-00000035-san-sctch
上記のように、超小型衛星で尖閣を監視することは、それだけでは意味がないという意見が多かったです。
監視し、領海侵犯をしてきたときに実力行使できるように自衛隊などを常駐させるべきだという声が、ネット上に限った話ではありますが、多いようにおもえます。
確かに「領海侵犯を止める」ためには監視+実力配備が必要なのは間違いないでしょう。
しかし、実力行使をできるようにすることは、関係悪化、国交断絶や場合によっては武力衝突などの最悪の事態を招きかねません。
尖閣監視で日中関係への悪影響はないか
ネット上の意見であったような「実力行使」は、最悪の事態を招きかねない危険な選択肢だと思いますが、監視だけでも領有権を主張している中国側からすれば気分のいいものではないでしょう。
日本固有の領土である尖閣諸島への領海侵犯は許されないですが、それに対する過剰な対策で、日中関係にひびが入らないように、日本政府は慎重にならないといけないと思います。
超小型衛星で監視できる、技術を確立させることは良いと思いますが、実際の配備は慎重になるべきでしょう。
経済文化交流で関係改善後に話し合いを
やはり領土観に違いがある時点で、どう言った手段をとっても関係が悪化するだけ、といった感じはぬぐえません。
先日亡くなられた翁長知事は、アメリカの基地のことはやたら言うのに中国のことは言わない、と批判をする人もいますが、翁長知事は日中関係にヒビが入って最悪の事態を招かないように慎重になっていただけなのかもしれません。
一見遠回りになるかもしれませんが、いったん尖閣諸島は棚に上げて、こちらの記事でも紹介したような、文化交流や軽坐剤交流を活発に行って関係改善して、まずは話し合える状況を作る、という考えが良いのかもしれません
繰り返しますが、尖閣諸島は日本固有の領土であり、その領土観を譲る必要はありません。
しかし、関係を悪化させないように慎重になりながら、領海侵犯対策は慎重に行っていく必要がるでしょう。