全国的に結果や情勢が注目されていた2018年新潟県知事選挙ですが、自民党、公明党が支持する花角英世氏に、当選確実の情報が入ったようです。
「当選確実」というのは、投開票が終わる前に、各報道陣が、投開票の様子や出口調査の結果に基づいて予測的に出すものですので、ごくごくまれに覆ることもありますのでご了承ください。
序盤の情勢について、また終盤の情勢について、当ブログでは、メディアの世論調査と比べると、花角氏が当選する可能性が高いと予測していましたが、その読みが当たったようです。
花角氏の勝因、池田氏の敗因について考えてみたいと思います。
花角英世氏の勝因は?
花角氏の当選要因としては、やはり自民党公明党の支持層や組織固めがしっかり行えたことが大きいと思います。
期日前投票が増えたのも、組織票によるものと考えられます。
8時に発表された当日の出口調査で拮抗していた時点で、それ+期日前投票なので、ほぼ花角氏当確だと確信しました。
また、自民党色を抑えることで、自民党への批判票を減らすことにも成功したのではないでしょうか。
無党派層からもある程度は得票しています。
最大の争点とされる原発の問題も、あからさまに「原発容認」と言えば支持者は離れていきます。
原発はあくまでも「慎重」とするにとどめ、他の争点で、新潟県をどうしていきたいか、はっきりと有権者に浸透させることができたことも大きいと思います。
また、新潟県の有権者の方々は沖縄のことも見ていたのかもしれません。
沖縄では「米軍基地」の問題がありますが、県民の過半数や県知事が反対してもやはり国の専権事項には逆らえないのではないか、という思いから、県と国が対立するより、協力し合える方が地域振興の面でも良い方向に進むと判断されたのかもしれません。
花角新知事の元、より新潟県や、日本全体が良くなっていくことを期待します。
スポンサーリンク池田千賀子氏の敗因は?
池田千賀子氏の最大の敗因は、「国政批判」「原発反対」に多少絞りすぎてしまったところでしょうか。
森友問題や加計問題で、国の対応を県知事選で批判しても、池田氏が新潟県をどうしたいのかがあまり浸透しなかったことも考えられるでしょう。
また、原発反対を強く掲げましたが、それ以外の経済的な部分でどうするか、といったところも有権者には分かりにくかったのかもしれません。
あと、やはり前任の知事が野党系候補で、不祥事による退任、となったことで、野党が推す候補に対する不信感がぬぐえなかったこともあるでしょう。
マイナスからのスタートであったことからすれば、いい勝負には持ち込めたとは思います。
池田千賀子氏にとっては非常に残念な結果とはなりましたが、知事にはなれなくとも他の形で、新潟県をよくすることを考え続けていてほしいと思います。
憲法改正は進むか
新潟県知事選挙で、与党系候補が勝利したことで、9月の自民党総裁選挙では、安倍総理が勝つ可能性が高くなってきました。
その後は、重要法案や憲法改正に関する話が加速的に進んでいくかと思われます。
自民党の悲願だった憲法改正がいよいよ現実を帯びてくることが考えられます。
最終的に憲法を変えるか、変えないか判断するのは有権者です。
個人的には、憲法改正が発議されたとき、われわれは2段階で慎重に考えないといけないと思います。
まずは国家権力が現憲法を守っているかどうか。
憲法は一般市民が守るものではなく、権力者が守るべきルールです。
ルールを守れない人がルールを変えたいといった場合、内容にかかわらずその考えに従うのは危険なことと考えます。
彼らがきちっと守っているかどうか、まず判断することです。
権力者が、きちんと現行憲法のもとで政治をしていると判断できるなら、今度は内容が正しいかどうか判断するときです。
例えば9条の話の場合、改正したほうが国が安全なのか、しない方が安全なのか、有権者一人一人が慎重に考えて判断していく必要があると思います。
最後に、花角氏、池田氏、若しくは安中氏への投票という形で、県政に対する意思表示をされた新潟県の有権者の方々に敬意を表します。