一番最初に疑惑が出たのは去年の3月くらいだったかと記憶しています。
今国会で野党が激しく追及し続けているモリカケ問題。
国有地が不正に値引きされた、これは民主主義の根幹にかかわる問題だ、と安倍政権を非難する声がある一方、いつまでモリカケやってんだ、どうでもいいだろ、それより日本の安全保障が大事だ!と、野党に対する批判の声も出てきています。
本ページでは、その双方の意見について読み解き、どこを落としどころにすればいいのか考えてみたいと思います。
モリカケ問題とは?
幼稚園児に教育勅語を読ませ、「安倍総理頑張れ」と言わせていた塚本幼稚園を運営していた森友学園。
当初は、産経新聞など保守的なメディアが、この幼稚園を、「愛国幼稚園」だと好意的にとらえていました。
その後、森本学園の小学校建設の際に不自然な値引きがあったことが判明し、森友学園の籠池理事長が、「安倍晋三総理大臣が値引きに絡んでいた」と証言したことで状況が一変。
籠池氏は、総理、総理支持者、保守系メディアから非難の的として取り扱われることになり、最終的には裁判で訴えられるという事態になってしまいました。
一方で、その後出てきたのが加計学園の問題。加計学園の理事長が、安倍総理の友人であったことより、加計学園の獣医学部が忖度で認められたのではないかという疑惑が出てきました。
これらの問題について、安倍総理は、値引きや認可について、総理自身や妻がかかわっているたら総理も国会議員もやめると明言し、野党から激しい追及を受け続ける事になります。
問題発覚から1年以上たってもなお、文書改ざん問題が発覚するなど、次々と「総理が関与したのではないか」という資料が見つかり、それをもとに野党は追及を継続していますが、総理の関与を100%裏付けるまでの証拠がまだ出ておらず、追及を続ける野党に対しても一部批判の声が上がり始めています。
スポンサーリンクいつまでモリカケやってんだ~!
安倍総理を支持する人たちは、野党やその支持者に対して、口をそろえて言います。
「いつまでモリカケやってるんだ!」
「しつこい、どうでもいいだろう」
1年以上も、野党がモリカケ問題にこだわり続けてきたことで、国会が空転し、安全保障などもっと重要なことに対する議論の時間が削られた、と野党を批判する声ですね。
一方、安倍総理に批判的な人たちは、こういった意見について、
「いつまでやるかって?それは安倍総理が関与を認めて辞職して逮捕されるまでにきまっているだろ」
「逆にいつまでやらせるんだ。ちゃんと納得のいく説明や対応がなされればとっくに終わっている。引き延ばしているのは与党の方だ」
と、考えていることが多いようです。
実際、野党側が様々な新しい資料を掲示するたびに、安倍総理が絡んでいたという疑惑はどんどん深まっていますが、それは50%が80%になり、90%になり・・・・という感じで。100%決定的な証拠というのが出てきていないのが現状です。
確実な証拠を提示しない限り、安倍総理自身が関与を認めることはないでしょう。
幕引きはいつ?与野党の落としどころは?
モリカケ問題について、現段階で安倍総理の説明が十分だと感じている人は少数です。
一方で、モリカケばかりやってちゃいけない、と感じている人は多数です。
ですので、いま国民が求めているのは、野党に追及は続けてほしいけど、もう少し頻度を下げて他のこともやってほしい、というのが平均的な意見だと思います。
「今モリカケ問題を幕引きしてもいいか」という世論調査があれば一番わかりやすいですが、そういうのはないので、「説明が十分か」「他のことももっとやった方が良いのか」の2つの世論調査をもとに与野党とも判断していく必要があると思います。
「関与していない。絶対認めない」と「総理がやめるまで追及を続ける」のたたかいでは永久に終わらないので、ここは国民の声を聴いて与野党ともに落としどころを決める必要があると思います。
例えば、「与党は十分に説明責任を果たした」と思える国民が過半数になったら幕引き、というのも1つの案かもしれません。
現段階では、与党側は真摯な説明を心がける、野党側はモリカケ問題だけに固執しすぎない、というところが国民から求められているととらえています。