日本体操協会で、塚原光男副会長らによるパワハラ行為を、わずか18歳の宮川紗江選手が、勇気を出して会見で語ったにもかかわらず、いまだにパワハラの張本人は逃げ回っており、世間から怒りを買っています。
また、スルガ銀行の不正融資事件の裏に、従業員へのパワハラ横行があったことも先日話題になりました。(こちら)
今度はアマチュアの重量挙げの世界でパワハラ疑惑が起こっているようです。しかもまたパワハラ当事者は、全てうそだと逃げ回っており、世間からの怒りの声は高まっていきそうです。
スポーツ界、企業にとどまらず、なぜこんなにパワハラが流行しているのでしょうか。
やはりその構図には「権力を持ったものが何でもできる」という世の中の構造が影響しているのかもしれません。
重量挙げでパワハラ疑惑発覚!そのニュースとは?
重量挙げのパワハラ疑惑について、ヤフーニュースでは以下のように報じられています。
問題となった告発文は、数年前に協会に提出された。告発したのは女子のトップ選手。そこには、三宅会長から受けた嫌がらせが列挙されていた。その一例を挙げると「練習メニューが気に入らない」という理由でコップを投げつけられたり、合宿地である「ナショナルトレーニングセンター(NTC)から出て行け」と命じられたこともある。さらにNTCの食堂で三宅会長にあいさつせずに食事を取ると、「俺にあいさつもないのか」と怒鳴られたことなどが記されているという。
この文書の存在を明らかにした理事が三宅会長を問いただすと、告発文書の存在を認めたうえで、「選手のコーチが持参した。事務局長と専務理事と会長(本人)でそれを全部読んだ。(パワハラ行為が)いっぱい書いてありましたが、ほとんどが嘘だった。だから、パワハラはなかったと認定しました」と答えたという。
引用 yahoo news 9月11日配信 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180911-00000023-nkgendai-spo
少し昔の考え方であるなら、あいさつもせずに食事をとった選手が悪い、と思う方もいるかもしれません。
そこは微妙なところですが、やはり選手側が深く心に傷を負ったのは間違いないでしょう。だから告発文を出したのです。
もし「指導」として行うのであれば、伝え方も相手が傷つかないように考えなくてはなりません。
しかも、「全部嘘だ」という逃げはさらに選手を傷つけることになるでしょう。
「選手の〇〇というところを指導するために行ったが、深く傷つけてしまって申し訳なかった」
これくらいの答弁は人間としてしてほしいものです。
スポンサーリンク権力悪が横行する世の中の構造を立て直すべきか?
ある政治的立場の見解で行けば、今月沖縄で行われる沖縄県知事選挙の争点となりうる「辺野古移設問題」も、沖縄県の民意に反して基地建設が進められている点で、権力者の沖縄へのパワハラということもできます。
権力や社会的地位を得ること自体は悪いことではありません。
その地位を得るために、ほとんどの人はたゆまぬ努力をしてきたのは間違いないと思いますが、その地位を利用して地位の低い人や弱い立場の人を見下したり、バカにしたりすることは許されることではないと思います。
ひょっとしたら世の中が、「権力を持っていればなんでもできる」的な雰囲気になりつつあるのかもしれませんね。
体操界に引き続き、重量挙げの世界でもパワハラ疑惑が起きてしまいました。
これからたたけばもっといろんなところからパワハラ疑惑が出てくることでしょう。
パワハラが問題視され始めたのは良いこと
一方で、体操、重量挙げ、とパワハラ疑惑が出ているということは、パワハラが問題視されている、ということの裏返しだということもできます。
いままで問題視されなくて明るみになっていなかったことが、ようやく世間が意識するようになり、その結果勇気を出して告発する人がでてきた、と考えることができます。
となれば、今パワハラ疑惑が次々と出てきていることは、将来的にパワハラなどの権力悪が撲滅されるための第1歩なのかもしれません。
なにはともあれ、パワハラやブラハラなど、〇〇ハラスメントに苦しむ人が、1日でも早くいなくなってほしいと切実に願いたいですね。