川口春奈さんと窪田正孝さん主演のドラマヒモメンの第1話が放送されました。
以下ドラマのネタバレを含みますのでご注意ください。
原作の「働かないヒモ男」の問題点だけでなく、権力を振りかざしたパワハラや、部下に責任を押し付けるようなブラック企業の問題も取り扱われていて、コミカルなストーリーの中にも現代社会に潜む様々な問題が取り入れられていて考えさせられる場面もありました。
第1話のゲストは宇梶剛士さん演じるVIP患者の矢沢。
病院の出資者であることを振りかざして病院のルールを破りつつ、看護師にペットの世話までさせるという暴挙ぶりが、ヒモメン翔やゆり子とのかかわりを通じて少し変化していきます。
目次
ヒモメン第1話原作とドラマとの相違
ヒモメン第1話で取り扱われた偉そうなVIP患者の話は、原作の漫画にはありません。
ただ、ゆり子にごみ捨てを頼まれたときに、2階からごみを投げ捨ててゆり子にぶつけるシーンや、「お金が無くなったら2人ともマンションを出ていかんとあかん」と警告したときに雑草をとってくるシーンなどは、原作に基づいていました。
ドラマの大きなテーマはドラマのオリジナルで、ちょくちょく挟まれる小話は原作から引用されている感じでした。
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ヒモメン第1話では、VIP患者矢沢とのやりとりがメインテーマとなっています。
ゆり子がVIP患者矢沢の担当に
病院の出資者でVIP患者であり、看護師長ですら逆らえない権力を持った人物で、その権力を利用してわがままし放題。
ペット持ち込み禁止のルールを破り、病室で小鳥を飼うことを黙認されていましたが、さすがにまわりの患者からもクレームが来たので、ゆり子に止めるように看護師長から言われます。
ところが、看護師長は、矢沢の前ではゴマをすり、「私は矢沢さんが小鳥と一緒にいてもいい思うけどこの看護師が止めようとする」と言います。
矢沢の担当になったゆり子は、ペットの小鳥の世話までさせられ、エサの作り方まで文句を言われ怒鳴り散らされます。
そのやり取りを、翔が見ていました。
前日食べた雑草が原因でおなかを壊してゆり子の働く病院に来ていた翔が、診察代が払えないのでゆり子のもとにお金をもらいにきたようです。
VIP患者矢沢の小鳥が失踪

矢沢が検査で病室を離れた際に、お金が欲しいことを伝え、ゆり子は財布を取りに行き、翔が病室で1人になります。
病室で1人になった翔は、そこにいた矢沢のペットの小鳥に餌をあげます。
ところが餌やりの途中で再び腹痛が翔を襲い、トイレへ。
翔は再びインコに餌をあげようとしますが、病室に戻ってきたらインコがいなくなっています。
病室中を探し回ってもどこにもいません。
小鳥を探しに翔が走り回る
翔は、インコが見つからないので、代わりのものを買えばいいかなと思いますが、インコがどれくらいするのか携帯で調べてみたら、安いものでも3万円はすることが分かります。
とにかく家に帰って、ゆり子が大事にしている漫画「ミミズの王子様」を全巻売って3万円を作ろうとしますが、それで手に入ったのはたったの1000円。
翔は、日雇いで3万円もらえる仕事の看板を見つけますが、パチンコで増やすことに決めてしまいます。
結果は案の定負け、1000円すらなくなってしまいます。
翔は考えた挙句あきらめてしまいます。
ゆり子がクビの危機に
一方病院では、小鳥がいなくなったことに矢沢が憤慨、ゆり子や看護師長に激しく怒鳴り散らしますが、看護師長は責任をすべてゆり子に押し付け、病院への出資だけはなんとか続けてほしいと矢沢に懇願し、ゆり子が看護師のクビの危機になります。
ゆり子は、小鳥がいなくなったことは翔がきっかけだと感づき、帰ってきた翔を攻め立て、さらに大事にしていた漫画本を売られたことで怒りはMAXに達します。
翔はいつもの言い訳をしますが、ゆり子がクビになると困るので、再び必至で鳥を探すことを決意します。
池目先生の裏のあるやさしさ
クビの危機に陥ったゆり子に、病院の医師である池目が優しく歩み寄ります。
池目はゆり子を食事に誘い、「ゆり子がクビにならないように院長に頼んでみたが無理だった」と伝え、「自分ならゆり子がクビになっても困らせることはない」と言い、ゆり子を翔から略奪しようと試みます。
問題解決、矢沢がゆり子に謝罪
矢沢は、そのまま小鳥が見つからなければゆり子のクビだけでなく、慰謝料も取ると言い出します。
ゆり子が困っていると、そこに翔が現れて、「頼まれたものをだす」といいます。
翔が出したのはなんと失踪した小鳥。
矢沢はペットの小鳥が戻ってきたことで一安心しますが、そこに翔が攻寄ります。
「小鳥が返ってきたからゆり子のクビはなしにしてほしい。さらにゆり子に小鳥の世話をした分のお金を払ってほしい。看護師の仕事だけでも大変なのにそれ以外のこともさせて、あげくのはてに小鳥の失踪した原因の濡れ衣を着せるのはパワハラだ、訴える。」
矢沢が反論します。
「私にたてついて社会的地位を失った人は多くいる。それでも訴えるのか。君の会社はどこだ」
そして翔が叫びます。
「俺は無職です。失うものはない。どんな権力も無職の前では無力!」
と反論すると、始めは無職であることをバカにしていた矢沢ですが、ゆり子も「権力がるからって誰しもゆうことを聞くと思うな、絶対訴える」とつめより、2人は退室します。
ここで勝負に完全に決着がつきます。
矢沢は、ゆり子にしたことをすべて謝り、仕事を辞めなくていいから訴えないでください、と最後は2人に懇願し、事なきを得ます。
ヒモ体質は更生されず
実は翔が持ってきた小鳥は偽物で、インコを繁殖している人から1万円で買ったものでした。
しかもその1万円は、ゆりこの秋冬の衣類を売って作ったもので、ふたたびゆり子は翔に攻寄りますが、余ったお金で売ってしまった「ミミズの王子様」を買い戻したことで、ゆり子の怒りが収まり、めでたしめでたし、となりますが、夜中に、「結局漫画を買い戻したのも私のお金だ」と気付いてお話が終わります。
一方小鳥を逃がしたのは実は池目の仕業だったようです。
感想と考察
少女漫画のようなラブコメかなとも思っていましたが、このドラマは実際の社会問題も反映されたものだと気づきました。
パワハラの問題やブラック企業の問題など、権力を振りかざした悪に対して、社会的地位0の翔が立ち向かうことで、ゆり子を救っていく。
働かない男はもちろんダメですが、それ以上に権力をふりかざして偉そうにする人に苦しめられている人が多くいる事を。ドラマの作者は訴えているのかなと感じました。
字便がVIPであることを利用して、病院のルールを破り、小鳥がいなくなったことを怒鳴り散らす、そんな理不尽さが、実社会でもあふれているのではないでしょうか。
逆にそういった働きにくい環境が溢れているからこそ、翔のような働きたくない人が出てくるんだ、という、現代社会に対する風刺もあるのではないかなと感じています。
池目先生の裏の部分も今後どのようにドラマに反映されていくかも気になりますね。
ゆり子がクビにならないように院長に頼んだというのも嘘でしょう。クビになって翔と付き合えなくなったら自分は面倒みられるだけの収入があるので、略奪できると考えていることでしょう。
次回は春日桜子という、片瀬那奈さん演じるゆり子の姉が出てきます。
高校時代の回想シーンでは、川口春奈さんと片瀬那奈さんの制服姿が見られると話題になっています。
インスタグラムでは制服姿のツーショットはアップされていますが、2人とも可愛いですね。
春日桜子は、男を年収や社会的地位で見るような、典型的な「いやな女」といった人柄ですが、そんな人物が無職の翔にどのように説得されるか注目していきたいです。
なお、第1話を見逃した方はコチラかから。8月4日まで見ることができます。